現代社会においては,すべての人が多様な場と状況において,情報システムとかかわらざる
をえない.
その際に正しくかつ適切な対応をするためには,情報の技術面だけでなく,その人間的およ
び社会的な側面の正しい理解が必要である.
これは情報社会人の基本的素養であり,“知ることによって無知から自由になることができ
る”という意味であるリベラルアーツそのものと言うことができる.
本科目の目的は,このような素養を,講義と演習とを通じて身に付けることである.
具体的には
・情報の人間に関連する側面
表現,認知,伝達
・情報の社会に関連する側面
情報システム,情報関連の法,技術と社会
・情報の問題解決に関する側面
データと計算のモデル,計算の複雑さ
のそれぞれを,独立にではなく,他の側面の理解が可能なレベルまで掘り下げて学ぶ.
この科目の目的は,いわゆる「利用・活用」の方法を習うことではない.
なお,高等学校の教科「情報」で学ぶ項目のうち,機器操作の方法,Webブラウザ,電子メ
ール,ディジタルの概念,著作権・知的財産権の基本,などは「既習」であることを前提と
する.