Michel Troper, La séparation des pouvoirs et l’histoire constitutionnelle française, LGDJ, 1980を読む。著者は,フランスを代表する憲法学者・法哲学者であり,憲法史に関する著作も多い。本書は,彼の博士論文であり,権力分立についての古典と考えられている。権力分立についての通念を打破した作品であるが,彼が積極的に何を論じたのかは,日本では思いのほか知られていない印象がある。また,憲法(史の)重要な論点を調査・検討していくその思索の過程は,研究者としても勉強になる。文章は凝縮されており(全体でも本文208頁),精読にも向いていると思われる。
本年度は,第1部後半を採り上げる予定である。扱われる具体的な主題は,立法者照会(法律の解釈),大臣責任である。いずれも広がりのある主題である。