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最終更新日:2025年4月21日

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哲学・思想を今考える-ハイデガー・ヘリゲル・禅を中心に

哲学・思想を今考える-ハイデガー・ヘリゲル・禅を中心に
目標 西洋哲学の発想とその人間論を典型的に示すとともに、「哲学の終焉」を宣したハイデガーの思索の歩みを考える。現代においてグローバルに展開すべき日本の思想の可能性として、禅とそれに関連する思想を考える。
概要 前半は、ハイデガーの『存在と時間』の問題意識とそこで展開された実存論を見る。そして、その試みが中途で挫折したので、西欧形而上学の根底に戻ってそれを批判し、別の始まりへと転回しようとした彼の思索の道を考える。後半は、同様の思想的課題を抱きながら、弓道修行を通して日本の禅に「新たな実存のあり様」を見出したヘリゲルを介して、日本の禅の修行と思想を遡って問題にするとともに、現代の哲学的な立場から、禅や身体論について問題にしている諸論を踏まえて、現代における人間論の可能性を考える。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
21180605
GHS-GC6E01L1
哲学・思想を今考える-ハイデガー・ヘリゲル・禅を中心に
魚住 孝至
A1 A2
月曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
人文社会系研究科
授業計画
第1回 ガイダンス 現代における西洋哲学と日本思想の課題 第2回 ハイデガー『存在と時間』の構想と「世界-内-存在」 第3回 ハイデガー『存在と時間』における「死への存在」と歴史性 第4回 『存在と時間』の途絶と西洋形而上学の「何ゆえに」の問い 第5回 メルロ=ポンティ『知覚の現象学』における身体論 第6回 西洋形而上学とハイデガーの技術論「総かり立て体制」 第7回 後期ハイデガーの「何ゆえなし」と「放下」の思想 第8回 ヘリゲル『弓と禅』―身心の修行と禅の世界 第9回 ヘリゲル『禅の道』―ヨーロッパから見た禅と日本文化 第10回 鈴木大拙『禅と日本文化』―今日から見た問題点 第11回 禅の思想―『十牛図』と道元『正法眼蔵』 第12回 西谷啓治『禅の立場』と上田閑照『禅仏教』 第13回 湯浅泰雄『身体論』-東洋的身体論と修行論 第14回 「道・身心・修行」―新たな人間の可能性 第15回 まとめ 現代社会における人間のあり方についての展望
授業の方法
教科書とプリントを使って講義する。時に質問や当該箇所についての出席者の考えを質問する。
成績評価方法
授業の最後の短い感想(30%)、前半の小レポート(30%)、学期末のレポート(40%)を総合して評価する。
教科書
木田元『ハイデガーの思想』(岩波新書・1993)、オイゲン・ヘリゲル(魚住孝至訳)『新訳 弓と禅』(角川ソフィア文庫・2015)、その他、プリント作成予定
参考書
魚住孝至『哲学・思想を今考える-歴史の中で』(放送大学教育振興会・2018)、秋富克哉・森一郎他編『ハイデガー読本』(法政大学出版局・2014)、その他、授業時に紹介する。
履修上の注意
出来るだけ出席して、ともに考えてもらいたい。その時間のテーマに関して、少し議論をしたい。