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最終更新日:2025年4月21日

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都市社会論

私たちはいま、グローバル化や少子高齢化などの影響が集中的に顕れる都市で日々暮らしている。この講義では、東京や国内の地方都市の事例を中心に、ロンドンやシンガポール、北米の諸都市の事例も紹介しながら、おもに財や情報・イメージの流通の観点から、現代の都市空間の再編を考察してゆく。
受講者各自が普段の生活から広くアンテナを張って、都市のイメージや空間の変化のなかに垣間見えるさまざまな社会的な力学や構造について、気づき、問題意識を持ち、あるいは楽しむことができるようになることを目指す。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
FEN-UE4m34L1
FEN-UE4m34L1
都市社会論
五十嵐 泰正
S1 S2
火曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
工学部
授業計画
講座の前半は、「場所」と「空間」に関する基礎的な概念をおさえた上で、人と資本の移動が集中するグローバル・シティを中心として、都市間競争や都市空間の商品化などの諸論点を議論する。ここでは、集積性と流動性がともに高く、その結果として多様性に富む場としての都市という切り口を軸に検討していくが、これまで都市の価値とされてきたことがことごとくリスクへと反転したコロナ禍の経験も、適宜織り交ぜて考えていく。後半では、空間をめぐる社会理論の入門編を紹介したうえで、郊外化に係る諸論点・空洞化する中心市街地に関する分析など、人口減少下にある地方における集約化の問題について検討してゆく。こうした議論を踏まえて講義の最後には、都市社会学と都市計画のスタンスの違いとありうべき協働の可能性について考えてみたい。 第1回 都市を知覚する2つの視線/認知地図とは何か 第2回 分極化する都市と人種化された認知地図 第3回 シティセールスと都市間競争 第4回 都市の均質化/差異化とジェントリフィケーションI 第5回 都市の均質化/差異化とジェントリフィケーションII 第6回 空間の社会理論の検討から:モビリティの増大とその歪みI 第7回 空間の社会理論の検討から:モビリティの増大とその歪みII 第8回 郊外化とその「病理」I 第9回 郊外化とその「病理」II 第10回 郊外化と商業空間 第11回 コンパクトシティは可能か 第12回 2つのアーバニズムをめぐって:都市社会学と都市計画 第13回 予備日
授業の方法
毎回の授業で紹介される参考資料等に目を通し授業後に復習するとともに、特に関心のあるトピックについては、各自の専門性と絡めた発展的な学習を進めて学期末レポートの執筆につなげること。
成績評価方法
学期末の4000字程度のレポートにより評価する(100%)。レポートの採点基準・ポイントについては、授業内で告知する。なお、本授業でのレポートは個別の事例についてのデータ収集と論証が求められるため、一般論的な情報が出力される傾向にある生成AIによる提案や回答では、本授業におけるレポートの要求水準を満たさない可能性が高いことに十分に留意すること。
教科書
下記の本は、見開き項目型の都市社会学の教科書である。この授業で取り上げるトピックの多くも、この本に数多く取り上げられているので、適宜理解を深めるために参照することが推奨される。  中筋直哉・五十嵐泰正編著 『よくわかる都市社会学』ミネルヴァ書房、2013年。その他、参考文献は授業内で適宜紹介し、UTOLを通して共有する。
履修上の注意
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