学部後期課程
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社会のための技術

人は誰しも社会生活の中で倫理観を自然に身に付けていく。ただ複雑な現代社会では,人はそのような普遍倫理以外に,専門職業に固有の専門職倫理も身に付けることが求められる。弁護士や医師の専門職倫理はよく知られたものだが,技術者にもやはり技術者固有の倫理,技術倫理が必要である。本講義ではその技術倫理について学ぶ。 高い倫理観を有する技術者でも,追い込まれた状況では過ちを犯してしまうことがある。それを防止するには,時間に余裕があるときに具体的事例についてどう対処したらよいか,考える訓練をしておくことである。技術倫理について考える方法論に関する講義の後,自習およびグループ討論により事例研究し、技術倫理に関する考え方を身に付けることを目的とする。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
FEN-SI3w52L1
FEN-SI3w52L1
社会のための技術
増田 昌敬
S1 S2
S1: 月曜2限、S2: 月曜4限
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教室
工8号館 工83号講義室
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
YES
他学部履修
不可
開講所属
工学部
授業計画
6回の全体講義の後に,グループ演習を実施する。 日程の詳細は,講義HPを参照のこと。 なお,講義では,教科書として「杉本泰治・高城重厚著(2016): 大学講義 技術者の倫理入門(第5版),丸善出版」を使用するので,各自,生協などで購入しておくこと。 I. ガイダンス II. 全体講義 1.エンジニアリングと学生に求められる能力 2.技術者倫理とは(1)   倫理とは何か?,倫理と法,技術者と倫理,倫理規定   研究者の倫理,東京大学の科学研究における行動規範 3.技術者倫理とは(2)   組織のなかの個人の役割:チャレンジャー号事故の例,経営者と技術者の判断区分,集団思考の危険性   組織上の人間関係:個人と法人,公衆,警鐘ならし,利益相反 4.技術者倫理とは(3)   倫理実行の手法:技術者倫理学習(事例研究)の方法,事実の分析,倫理問題の分類(線引き問題,利益相反問題),解決手段の創出   技術者のアイデンティティ:科学技術とは何か?,技術者と公衆の関係,科学技術のガバナンス   技術者の資格:専門職(professional)と有能性(competency),倫理規範とコンプライアンス,企業の社会的責任(CSR),米国のPE(プロフェショナル・エンジニア)制度,日本の技術士制度とJABEE 5.PL法(製造物責任法)   事故責任の法の仕組み,法的責任とモラル責任(カネミ油症事件の例)   コンプライアンスと規制行政 6.事例で学ぶ技術者倫理   環境と技術者-開発と保護との共存-,環境・資源と世代間倫理   安全安心社会のための技術倫理-科学技術と倫理,技術倫理と技術者倫理の違い   技術者の説明責任   科学技術のリスクと安全・安心,リスクコミュニケーション III. 技術倫理演習   グループ討論とユニット発表会 IV. 全体発表会
授業の方法
開講日:4月8日(月),講義室:工学部8号館地階・83号教室。 講義に関する連絡は,講義HPに随時アップデートします。
成績評価方法
成績は,以下の合計点で評価する。 ● 授業の平常点:30点(講義6回分×5点)   出席と各講義で提出された課題の採点結果から計算 ● グループ討論:45点   1. グループレポート:10点   2. グループ発表スライド:15点   3. グループリーダーボーナス:5点   4. グループボーナス:10点(各ユニットの最優秀グループは満点)   5. 教員評価:5点   個人の貢献度を5点満点 (グループ内の相互評価結果を基に算定)として,   グループ討論の評価点は,[1+2+3+4+5]x[個人の貢献度]÷5 で計算 ● 全体発表会出席点:5点 ● 個人レポート点:20点(4回×5点) 評価の目安 優:上位4割以内,良:65点以上で優でない者,可:50点以上~65点未満,不可:50点未満 ※ 指定されたレポートを全て提出していないと単位は与えられないので,注意すること!
実務経験と授業科目の関連性
指導教員の増田は,大学修士課程を修了後に民間企業(石油開発会社)での4年間の実務経験を有しており,その経験を活かして技術倫理と技術者倫理の重要性を講義する。