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最終更新日:2024年10月1日

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経済工学I

ファイナンス(金融)と金融取引・金融市場に関して,実務的かつ数理的な視点から講義を行う.金融取引と金融市場の概要を知り,金融取引に内在するリスクとリターンを同時に評価する考え方を学ぶ.主なテーマは,現在価値(原価)と将来価値(終価)の考え方,ポートフォリオの最適化,CAPM(資本資産価格モデル),デリバティブの価格付けであり,本講義ではそれらの基礎知識を習得する.時間次第になるが,各項目の中で最新の話題にも簡単に触れる予定である.
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
FEN-CO4411L1
FEN-CO4411L1
経済工学I
室町 幸雄
S1 S2
月曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
YES
他学部履修
開講所属
工学部
授業計画
1. 金融取引と金融市場 1-1. 金融 1-2. 資金調達 1-3. 証券市場 2. キャッシュフローと時間価値 2-1. 債券 2-2. 時間と価値,利回り 2-3. 確定的なキャッシュフローの現在価値 3. 金利の期間構造 3-1. 最終利回りと債券価格 3-2. イールドカーブ 3-3. ゼロ(クーポン)レート 3-4. フォワードレート 4.リターンとリスク 4-1. 投資収益率 4-2. リターンとリスク 4-3. リスクプレミアム 5. 現代ポートフォリオ理論 5-1. 分散投資効果 5-2. 個別資産の収益率とポートフォリオ 5-3. 平均分散アプローチ(1) Markowitz 5-4. 平均分散アプローチ(2) Tobin 5-5. 接点ポートフォリオの性質 5-6. CAPM(資本資産価格モデル) 5-7. 市場モデル 5-8. インデックス運用,スタイル運用 6. デリバティブ 6-1. デリバティブ(金融派生商品) 6-2. 先渡取引と先物取引 6-3. オプション取引 6-4. スワップ取引 7. 株式デリバティブの価格付け:離散時間モデル 7-1. 裁定機会と無裁定価格 7-2. 先渡価格 7-3. 金利スワップの価格付けとスワップレート 7-4. 複製と二項モデル (1) (2) (3) 7-5. 多期間二項モデル 7-6. プット・コール・パリティ 8. ブラック・ショールズ(BS)モデル:連続時間モデル 8-1. BSモデル 8-2. BSモデルによるオプション価格公式の導出 8-3. デリバティブのリスク管理:グリークス 9. 金融リスク管理の基礎 9-1. リスク管理のためのリスク尺度 9-2. 市場リスクと信用リスクの計測 9-3. 金融危機と金融規制 9-4. ストレステスト
授業の方法
今後の社会状況の変化等により,授業実施形態の変更もありうるが,基本的には大学の標準的な形態に従う.適宜学内システムで連絡する予定である. 講義項目で記載したそれぞれの節が1回の講義に該当するわけではない.大まかな計画を授業計画詳細に記載するが,目安程度のものとみなしてほしい.
成績評価方法
出席と期末筆記試験の総合評価による.中間試験的な小テストも予定しているが,講義の進捗次第では実施しないこともある.
教科書
木島・後藤・鈴木著,ファイナンス理論入門,朝倉書店,2012.
参考書
講義の一部ではテキスト外の内容も扱うので,講義時に適宜指示する.
履修上の注意
視野を広げる
その他
前提となる知識と項目:特になし. 経済学関係の講義を履修したことがあれば理解しやすい部分もあるが,経済学の履修を前提条件とはしない. 応用先_分野と項目:講義内容は金融機関で投資運用分野に携わる人が持っておきたい知識であると考えている.中には証券アナリストの資格試験の範囲と重なる部分もあるが,講義の水準は資格試験を大きく越えている.一方,証券アナリストが学ぶ範囲は本講義よりも幅広い. 事後履修:経済工学II
実務経験と授業科目の関連性
金融機関のシンクタンクにおいて実務経験(金融商品の価格付けや金融資産ポートフォリオのリスク管理システムの提案・構築など)を有する教員が,それらの基礎的な知識・数理について講義する.