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最終更新日:2026年10月16日

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分離工学I

分離工学I /Separation Engineering I
分離工学は、混合物を分離する技術の学問体系です。化学プロセスにおいて、反応プロセスによって生成した反応物は、目的物質以外に多くの副生成物を伴うことがほとんどであり、中から目的生成物を精製して取り出すことは必須のプロセスとなります。また1つの分離操作のみでなく、複数の分離操作を組み合わせなければ、経済的に目的純度を得られないことも多くあります。このためすべての素材産業で必須となる技術体系です。石油化学工業を始め、繊維工業、製紙工業、製鉄、発電、水処理、製薬工業、食品工業と多岐に渡ります。
 一方で未来に向けて非常な広がりを持つ学問体系です。分離工学は、不純物を取り除いて浄化するプロセスを扱います。このため重金属イオン分離や二酸化炭素分離など、水環境・大気環境問題の切り札となる技術です。体内から老廃物を取り除く血液透析も分離技術であり、メディカル分野でも重要です。バイオマスエネルギーでも水/エタノール分離は重要な課題です。分離工学は、環境・エネルギー・安全安心といった各分野で非常に重要なキーテクノロジーです。
 このため物質を分離する多種多様な化学プロセスが発展し、活用されていますが、これらを体系的に学ぶことが必要です。本講義では、ガス吸収・蒸留・抽出・固液分離・気固分離・晶析の各単位操作の物理化学的原理を理解し、定量的に装置設計が可能になることを目標としています。講義の中では、具体的なプロセスを紹介するように努めています。分離工学Ⅱでは、膜分離と吸着を学びます。本講義と合わせて、将来分離工学Ⅱを学習することで、完全に分離工学の基礎体系を習得することができます。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
FEN-CH3322L1
FEN-CH3322L1
分離工学I
伊藤 大知
A1 A2
金曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
可
開講所属
工学部
授業計画
①分離プロセス概論     化学プラント、反応プロセスと分離プロセス、単位操作、     吸収・蒸留・抽出・膜分離・抽出・晶析・固液分離 ②ガス吸収Ⅰ “吸収の物理化学” ヘンリーの法則、溶解度曲線、二重境膜、反応吸収 ③ガス吸収Ⅱ “吸収塔の設計” 吸収塔のタイプ、操作線、移動単位数、移動単位高さ、 ローディング点、フラッディング点   <トピックス>燃料電池とフラッディング、細胞培養と酸素供給   <トピックス>温暖化とCO2吸収、環境と脱硫、人工肺と酸素吸収 ④蒸留Ⅰ “蒸留の物理化学”     ラウールの法則、気液平衡線図、アントワン式、 ウイルソン式、単蒸留、レイリーの式 ⑤蒸留Ⅱ “蒸留塔の設計”     蒸留塔のタイプ、還流、連続蒸留、濃縮部、回収部、操作線、 q線、理論段数、最終還流比、マッケーブ-シール法、回分蒸留   <トピックス>分離に要するエネルギー、水蒸気蒸留と香水 バイオマスと蒸留、物性推算 ⑥抽出Ⅰ “抽出の物理化学”     分配平衡、抽出剤、三角線図、溶解度曲線、てこの原理、 分配曲線、タイライン、プレイポイント <トピックス>レアメタルと都市鉱山、脱カフェインコーヒー ⑦抽出Ⅱ “抽出装置の設計”     ミキサー・セトラー、単抽出、並流多回抽出、向流多回抽出、     最小溶剤量     <トピックス>食用油と抽出、原子力発電と抽出・遠心分離、       がんとキレート療法、水相2相抽出、逆ミセル抽出 ⑧固液分離Ⅰ “粒子の運動と沈降濃縮”     ストークスの抵抗法則、終末速度、スラリー、自由沈降、     界面沈降、空隙率、圧密化、水平流型沈降槽、回分式沈降曲線、     シックナー、所要断面積 ⑨固液分離Ⅱ “遠心分離”と“ろ過”     シャープレス遠心機、デカンター遠心機、遠心沈降面積、     ケークろ過、清澄濾過、クロスフローろ過、デッドエンドろ過、     ルースのろ過速度式、圧縮性指数、回転型円筒濾過機   <トピックス>水の浄化とろ過、血液浄化と白血球除去フィルター ⑩気固分離     限界粒子軌跡、集塵率、分離限界粒子径、 重力集塵、サイクロン、電気集塵、バグフィルター、 ベンチュリースクラバー  <トピックス>製鉄プロセスと粉塵、コピートナーの製造、         家庭用空気清浄機 ⑪晶析 “晶析の物理化学と晶析装置の設計”    晶系、成長形、平衡形、多形、1次核化、2次核化、溶解度曲線、 過飽和溶解度曲線、準安定領域、完全混合型晶析装置
授業の方法
講義
成績評価方法
期末テスト 出席
履修上の注意
物理化学Ⅰ、化学工学Ⅰを基本知識として、講義を展開する。
その他
<前提となる知識・項目> 化学工学Ⅰ(移動速度論) <応用先・項目> 分離工学Ⅱ