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最終更新日:2025年4月21日
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化学反応論I
化学反応速度論とは、化学反応の速度を取り扱う物理化学の一分野である。化学反応速度論の目的は、化学反応の速度を解析し、その速度が反応の種類や条件(温度や圧力などの変数)によって異なるのはなぜか、を理解することにある。それらを理解することにより、制御可能な条件を適切に選択することにより、目的生成物の生成速度や収率を最大にすることができる。また、化学反応速度の解析により、反応機構も理解することができる。
本講義では、まず基礎として化学反応の速度をどのように測定・解析・解釈するかを示すことによって、化学反応速度論の基礎を学ぶ。反応をモニターするための様々な実験的測定方法や化学反応の熱力学を理解する。次に、反応速度が、速度式という微分方程式で表されること、および、速度式、速度定数、反応次数の定義と測定原理を理解する。反応速度の温度依存性(アレニウス式)も理解する。
基礎をしっかりと理解した後に、素反応、複合反応について解説する。多くの化学反応が様々な素反応からなる複合反応であることを説明する。並列反応、逐次反応などについて、反応機構に基づいて速度式の導出を行う。反応の律速過程という概念や反応中間体に関する定常状態近似についても理解する。同位体効果や同位体を使った反応機構の解析方法についても具体例を挙げて詳しく解説する。
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