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最終更新日:2025年4月1日

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物理工学特別講義第二

量子スピン液体の基礎と最近の発展

磁性絶縁体でありながら、絶対零度においても長距離磁気秩序を示さない量子スピン液体は、量子多体効果が本質的な役割を果たす典型的な状態として、約半世紀にわたり強相関電子系および磁性物理学における最先端の研究課題であり続けている。量子スピン液体はある種の平均場理論によって導入されるゲージ場や分数化した準粒子の存在によって特徴づけられる。これらの特徴は、強磁性秩序や反強磁性秩序などの古典的な秩序とは一線を画した「量子秩序」として理解されている。本講義では、まず量子スピン液体に対する近似理論とそれが持つ分数準粒子やゲージ場といった特徴的な励起構造の基礎的性質を解説する。その後、量子スピン液体を基底状態に持つ可解模型の一つであるキタエフ模型を取り上げることで、従来のスピン液体理論を掘り下げつつ、キタエフ模型が示すトポロジカル秩序、マヨラナゼロモード、および非可換エニオンといった近年注目されている諸概念についての理解を目指す。さらに、強相関電子系の基礎を概観した上で、キタエフ相互作用が多軌道モット絶縁体においてどのように現れるのかについて解説し、量子スピン液体に関連する最新の研究動向を紹介する。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
FEN-AP4952L1
FEN-AP4952L1
物理工学特別講義第二
各教員
S1 S2
集中
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
工学部
授業計画
講義の目的の通り
授業の方法
担当教員の指示に従い、事前準備を行うこと。
成績評価方法
レポート
履修上の注意
指示しない