学内のオンライン授業の情報漏洩防止のため,URLやアカウント、教室の記載は削除しております。
最終更新日:2026年10月16日
授業計画や教室は変更となる可能性があるため、必ずUTASで最新の情報を確認して下さい。
UTASにアクセスできない方は、担当教員または部局教務へお問い合わせ下さい。
全学体験ゼミナール (猟師に学ぶヒトと自然)
猟師に学ぶヒトと自然
【注意】この授業は開講日程の都合上、成績が所定の確認日より後に公開される見込みが高いので留意すること。特に2年生は本科目の成績が前期課程修了要件に含まれない見込が高いので、履修にあたっては十分に注意すること。
ヒトは雑食動物であり、植物のみならず動物も主要な栄養摂取源としてきた。各種の考古学的史料を見るまでもなく、ヒトが食料を獲得するために行う狩猟の歴史は、ヒトの歴史とともに古い。しかしながら、現代のヒトは動物性の栄養源を獲得するために、狩猟を必須としない。むしろ、狩猟以外の方法、すなわち畜産等に依存している。このような時代においても狩猟が存在するということは、興味深い事象である。
動物性の食料を得るうえで現在私たちが依存しているのは、人類が築き上げた知恵であり、技術であると概括できる。畜肉を取り上げるならば、動物を家畜化し、家畜の特性に改良を重ね、量的・質的に安定した生産システムを構築し、消費者の負担を極度に軽減する形で提供される流通システムが実現されている。現代の私たちが気軽に畜肉を消費できる背景には、こうした大掛かりなシステム(技術の集合)があるが、これはまさに人類の知恵の産物である。
一方、狩猟は技術という点では、銃の使用やGPSの導入など、一定の進展はあるとはいえ、いまだに低位に留まっている。猟師が獲物に接近するには、現地に立ってその目で観察し、獲物の居場所を自分の知力で突き止める必要があるし、突き止めたところで、確実に捕獲できるとは限らない。上記の畜肉と比較したとき、技術水準の低さから資源獲得の確実性は低位に留まっていると特徴づけられる。しかし、低技術であるがゆえに、狩猟には狩猟者自身の高度な知識と技が要求される。その重要な部分が、生身の体をもって自然の状況を知る技である。これは、現代の人類の多くが失いつつある、あるいはすでに失ってしまった能力であり、今となってはヒトの「もうひとつの知性」と言えるものだろう。
樹芸研究所青野研究林では、猟師グループによるイノシシを主要なターゲットとした狩猟活動が行われている。本講義では、この狩猟グループに属する狩猟者とともに、実際の猟場を探索し、狩猟者の活動を可能な限りリアルに体験することで、「もうひとつの知性」を体得する足掛かりとしたい。また、「もうひとつの知性」を得ることで見えてくる自然のあり方、ヒトのあり方を学ぶことを目指す。
※受講可能人数:野外実習での安全管理のため10名までとする。受講希望者がこれを上回る場合は初回講義で提示した課題への提出内容に応じて、選抜を行う。
※事前講義:12月7日(月)1限にガイダンスを兼ねた第1回講義、1月18日(月)1限に第2回講義を行う。
※現地集中講義の時期と場所:2月10日(水)から2月12日(金)までの2泊3日の日程で、樹芸研究所において実施する。
MIMA Search