学内のオンライン授業の情報漏洩防止のため,URLやアカウント、教室の記載は削除しております。
最終更新日:2026年10月16日
授業計画や教室は変更となる可能性があるため、必ずUTASで最新の情報を確認して下さい。
UTASにアクセスできない方は、担当教員または部局教務へお問い合わせ下さい。
科学技術政策研究:法学系(企業の技術戦略と国際公共政策)
科学技術政策研究:法学系(企業の技術戦略と国際公共政策)ー「非市場戦略」の研究
本事例研究は、企業が経営戦略・技術戦略として公共政策形成にいかに関わるか、とくに国際ルールの形成にどのように関わり、国際ルールをどのように利用しているか、の実務を学ぶことを狙いとする。今日、企業のほうが情報を有する先端技術、AI、ライフサイエンス等について政府の政策形成手続に企業や専門家が関わる度合いが高まっている。また米国の関税政策、中国の経済的威圧、EUのCBAMその他EU基準を輸出しようとする措置など世界経済秩序を変えようとする動きも強い。経済制裁、経済安全保障、人権などの公共政策にどう関わるか等の対政府渉外活動、あるいは、いわゆる「非市場戦略」の企業にとっての重要性が高まっているのみならず、技術開発・海外投資等の経営戦略との複合的な考慮が必要となっている。脱炭素・プラスチックごみ対策など公共政策の変化が技術革新を要求し、標準化の巧拙が技術競争の重要な要素になってきていることはその現れである。また関税や投資規制・保護等のルールは、サプライチェーンの構築に大きく影響する。国際ルールの比重が高まり、かつ国際ルール形成における企業・NGOなど非政府機関の関与する機会が増加している今日においては、国際ルール形成に関わる企業戦略の巧拙が業績に大きく影響する。同時に、Brexitに見られるように、国家の規制主権を取り戻そうとする動きもあり、対象の動きは複雑化している。
こうした活動を立案・実施するためには、法と政策に関わる知見に加え、技術に関する知見も必要であり、総合的な専門性が必要とされるが、必要な専門能力・経験を備えた人材は不足している。この現状に鑑み、企業が国際公共政策に関わるとはどういうことか、とくに、技術戦略にどのような影響があるか、どのような関わり方によって目的を実現できるか、とくに、技術的なソリューションをどのように組み合わせるか、そのために必要な能力・知見は何か等について、企業活動の最前線でルールの立案・交渉・実施にあたっている実務家の経験と知見を学び、実務につなげる。経済活動に対する国際ルールの規律の現状とその底流となる政策論の方向性、国際ルールの形成と実施のための手続の実際、かかる手続における政府、企業、NGO等のステークホルダーの関与等について、個別の事例の検討を通じて考察を深め、さらに今日的な課題にいかに取り組むかについて実践的な議論を行い、実務において直面する問題に対する解決能力を高めると同時に、企業の公共政策活動とこれに関係する専門家等が輩出し活動するエコシステムを発展・高度化するためにどのような政策、制度設計等が必要かを考える。
MIMA Search