科学技術政策研究：政治学系（人工知能と社会）

交通・エンタメ・農業・医療・金融・サービス業等、様々な領域に人工知能が導入され、私たちの生活や働き方に影響を及ぼしています。そのため、国内外で人工知能技術の開発や利活用の原則や、技術の倫理的、法的、社会的影響（Ethical, Legal and Social Implications）の議論が行われています。このような議論には多様な分野の知見が求められており、今後、情報系研究者も倫理・法・社会的知見を持つこと、政策関係者や実務家、人文・社会科学の研究者も情報技術に関する知見を持つことが必要となります。
本授業では、「どうやったら技術を社会に受容してもらえるのか」「技術が私たちの社会をどう変えてしまうのか」という技術決定論的あるいは受け身な態度ではなく、「どのような社会を目指し、そのために技術や人は何ができるか」といった視点から「人工知能と社会」における論点を考えます。
本授業では「人間中心」の考えに基づく責任ある人工知能の開発と利用に取り組む国際的なイニシアチブGlobal Partnership on AI (GPAI)の「仕事の未来」分科会での議論や研究に関連し、特定のテーマや業界に関しての最終レポートを作成します。また、学生には授業前にテーマに関する資料を予習し、質疑応答やディスカッションに主体的に参加することが求められます。
なお、本授業は総合文化研究科、情報理工学系研究科、公共政策大学院の合併授業です。