大学院
HOME 大学院 科学技術政策研究:政治学系(科学技術ガバナンス論)
学内のオンライン授業の情報漏洩防止のため,URLやアカウント、教室の記載は削除しております。
最終更新日:2026年4月20日

授業計画や教室は変更となる可能性があるため、必ずUTASで最新の情報を確認して下さい。
UTASにアクセスできない方は、担当教員または部局教務へお問い合わせ下さい。

科学技術政策研究:政治学系(科学技術ガバナンス論)

科学技術の急速な進展は現代社会の抱える様々な問題解決に寄与しうる。一方、科学的知識と技術の利用形態に関する不確実性や曖昧さ、科学技術の研究開発や利用に関わるステークホルダーの多様性によって社会や環境に想定しないリスクや、複雑なリスクトレードオフ構造をもたらすおそれもある。社会経済活動がより重層的に繋がり相互依存性を高めている社会にあって、先見的に社会構造の変革を目指すトランスフォーマティブ・イノベーション政策が求められている。こうした公共政策の実現のため、研究者コミュニティ、産業、政策立案者や意思決定者は、上述した科学技術の本質を踏まえ、技術がもたらす安全性への影響のほか、倫理的・法的・社会的含意・課題(ELSI:Ethical, Legal, Social Implications/Issues)を事前に検討し、適切なガバナンスに向けて責任ある研究イノベーション(RRI: Responsible, Research Innovation)を展開することが求められる。
本講義では、科学と技術の関係の分析や科学技術の社会導入における科学技術ガバナンスを考えるうえでの様々なアプローチや手法を提供する。具体的には、テクノロジーアセスメント(TA: Technology Assessment)(技術の社会影響評価)、フォーサイト、ホライゾンスキャニング等のいわゆる戦略的知性(Strategic Intelligence)や社会構造転換のマネジメント手法であるトランジションマネジメント、リスクガバナンス等の基本的考え方・手法・制度を学習し、また、複数のグループワークを通じて分野の異なる学生間の議論の機会を設け、さらに具体的な技術や科学と社会に関連するテーマにかかわるゲスト講師からの講義などを通じて、受講者自ら特定の技術を選定してレポートを作成することで、上述のような問いを自ら深めることを目的とする。
科学技術にかかわる研究開発に従事する者、科学技術が関連する政策に携わることを目指す者、そして身の回りの科学技術の影響について検討したい者に受講してもらいたい。
MIMA Search
時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
5171111
GPP-DP6P90S1
科学技術政策研究:政治学系(科学技術ガバナンス論)
松尾 真紀子
S1 S2
月曜3限
マイリストに追加
マイリストから削除
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
公共政策学教育部
授業計画
講義では、まず、科学技術ガバナンスを検討するうえで有用なアプローチ、考え方、手法、制度等に関する座学を通じて基礎的な知識を身に着ける。具体的には、テクノロジーアセスメント(TA: Technology Assessment)、先見的ガバナンス・戦略的知性、リスクガバナンス、トランジションマネジメント、熟議や市民参加等を取り上げる。次に、ミニフォーサイト・シナリオ演習や、欧米の政府機関の事例や国内における具体的なTA機関等の調査についてグループワークを通じて行う。その後、個別技術を代表する専門家から科学技術ガバナンスの検討の参考となる事例についての話題提供を複数の分野について講義していただく。話題提供の内容としては、急速な技術進展と社会導入が進む、AIや量子、気候変動への対応における科学的手段としてジオエンジニアリングなどを想定している。受講者は講義で学んだ科学技術ガバナンスに関するアプローチを活用して、自らが選定した技術の社会影響について分析しレポートにまとめる。 具体的な内容とスケジュールは以下を予定している(※シラバスの内容は変更となる可能性あり)。 1.イントロダクション―科学技術ガバナンスとは、講義の狙い 2.科学技術ガバナンスを考えるうえでのアプローチ①:TAとELSI・RRI 3.科学技術ガバナンスを考えるうえでのアプローチ②:先見的ガバナンス・戦略的知性の様々なツール:フォーサイト、ホライゾンスキャニング、TA 4.科学技術ガバナンスを考えるうえでのアプローチ③:リスクガバナンス (※グループワークのメンバー決めを行う) 5.技術の社会導入におけるアプローチ④:トランジションマネジメント・ミッション志向型の科学技術イノベーション政策 6.技術の社会導入におけるアプローチ⑤:熟議・市民参加 7.具体的実践事例①:ミニフォーサイト・シナリオ演習 8.具体的実践事例②:TAの具体的展開と多様性-TA機関とTAレポートのグループワーク 9.具体的実践事例③:TAの具体的展開と多様性-TA機関とTAレポートの報告 10.個別事例分野における科学技術ガバナンスの検討に向けて① 11.個別事例分野における科学技術ガバナンスの検討に向けて② 12.個別事例分野における科学技術ガバナンスの検討に向けて③ 13.最終発表
授業の方法
担当教員による講義と議論、学内外の教員等の専門家からの話題提供の講義、複数のグループワークと個別のレポート作成。最終回には個々の報告書プロポーザルの発表会を行う。 なお、グループワークでは理工学系と人文社会科学系を同数程度など多様性の確保に努めて行うことにしたいと考えている。 基本的に対面で実施するが、ゲスト講師の都合等により一部オンラインになる回もある。
成績評価方法
授業およびグループワークへの貢献、レポート(最も重視する)による。
履修上の注意
過去に事例研究(テクノロジーアセスメント)を履修した学生は、この科目の履修はできない。
その他
※本講義の受講を検討している場合は初回講義を受けること。 ※講義の参考となる参考文献のリストは講義中に共有する。 本講義は、工学系研究科(科学技術社会特論2)との合併授業である。 また、公共政策大学院と工学系研究科の合同の授業となることから、講義スケジュールをどちらかに合わせて実施せざるを得ないことが生じること(講義中に日程は決定する)をあらかじめ理解してください。 STIG(科学技術イノベーション政策の科学教育プログラム)の基礎科目(b):エビデンス構築手法論の対象科目である。https://stig.pp.u-tokyo.ac.jp/*****