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最終更新日:2025年4月21日

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全学体験ゼミナール (変革期の社会と心理) (全学自由研究ゼミナール 変革期の社会と心理)

全学自由研究ゼミナール 変革期の社会と心理
この講義では、変革期の社会における様々な心理学のトピックを扱う。
1. 立場の心理学:Crossing Your Culture :これまでの多文化理解や国際化などの教育現場では、「他者」であるマイノリティー(弱者)」に焦点を当て、他者の立場について学ぶことが多いが、本科目では、マジョリティー側、「特権・権力を持つ者(社会における強者)」としての自己の立場に焦点を当てることで異文化理解を深めることが目標である。
特権とは「労なく得ることのできる恩恵」と定義され、努力のもとでなく、特権集団(例えば、人種でいえば、日本で日本人として生まれたこと、など)にたまたま生まれたことで自動的に受けることのできる恩恵のことである。「特権を持つ集団」、いわばマジョリティ集団に属する人々は、社会的強者の立場となる。本科目では、心理学の立場理論を通して、この社会における強者としての立場を可能にしている構造や制度について学ぶと共に、特権集団の持つ心理的特徴やアイデンティティ、社会化のプロセスについて紹介する。学生の皆さんが世界に通じる国際性豊かな人間になる上でも、「自分の特権に自覚的である」ことで、他者(ここでは社会的弱者)との信頼関係を得て、他者(弱者)と共により良い社会を築くには何をすれば良いのか、ということについて考察する。
2.メンタルヘルス: 自己理解を深めるため、臨床心理学の観点から、様々なメンタルマネジメントを紹介する。特に、ストレス・マネジメント、アンガーマネジメント、アサーション・トレーニングなど個々のウェルビーイング構築のスキルを、実践を通して身に着けることができる。主な精神疾患や発達障害(ADHD・自閉症など)についても紹介する。
3.府中刑務所への見学ツアー(質疑応答時間を含む)
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
51464
CAS-TC1300Z1
全学体験ゼミナール (変革期の社会と心理) (全学自由研究ゼミナール 変革期の社会と心理)
伊藤 圭子
A1
月曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
1
実務経験のある教員による授業科目
YES
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
授業計画1 10月9日   ガイダンス: 立場の心理学 自と他 文化と心理 特権の定義とさまざまな特権について 集団レベルの特権(文化的・制度的支配、正常性(Normalcy)、優越性)と個人レベルの特権の特徴 府中刑務所見学ツアーについての説明 授業計画2 10月16日   米国のプリビレッジ・スタディースの紹介 White Privilege; Color Blindness 授業計画3 10月23日   差別の概念・立場理論・人種的アイデンティティ発達理論からマジョリティとマイノリティの違いについて考える 授業計画4 10月30日   自己と向き合う: 愛の起源とは-家族と関係性のリスク要因 アタッチメント理論と精神病理:愛着障害 虐待   授業計画5  11月 6日  大人の発達障がい 授業計画6  11月13日 メンタルヘルス 様々な精神障害 授業計画7 11月20日 ストレス・マネジメント、アンガー・マネジメント、コミュニケーション(アサーション・スキル) 総括 ※授業のトピックと順番は変更になることがあります。 ※映画教材については別途支持します。 ※フィールド見学については別途詳細を説明します
授業の方法
変革期の社会におけるさまざまな心理的トピックについて考える。1,立場の心理のモジュールでは、特権、異文化、差別、マジョリティ vs マイノリティー、民族的アイデンティティの発達などの課題ついて講義する。また、多様なアイデンティティを持つゲストスピーカーを招き、どのように自分のアイデンティティや特権について考え、向き合ってきたか、そしてどのように特権がなかったのか、また特権を持つ人と接する上でどのような要望があるか、など生の声を聞く機会を与える予定。 配布する資料やビデオ・ドキュメンタリー映画を視て、特権に関するディスカッションを行う。(希望者のみ: 学期期間中(補講機関も含める)に、府中刑務所などの研修見学があります。) 2.メンタルヘルスのモジュールでは、大人の発達障がいを含む、様々な精神疾患を紹介する。また、個々のウェルビーイングに活かせる、様々な心理臨床的スキル(ストレス・マネジメント、感情コントロール(アンガー・マネジメント)、コミュニケーション・スキルなど)を紹介する。3.府中刑務所への見学ツアーでは、刑務所内の見学に加え、職員との質疑応答などを含む。
成績評価方法
出席状況 / Attendance ( 40 )% リアクションペーパー / Reaction papers ( 30 )% 授業内での議論への貢献等の平常点 / Class participation ( 30 )%
履修上の注意
この授業では、府中刑務所へのフィールドツアーがあります。(予定)
実務経験と授業科目の関連性
臨床心理士・公認心理士。