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最終更新日:2025年4月21日

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全学自由研究ゼミナール (日本の経済戦略と政策が果たす役割~政策の最前線で奮闘する現役官僚が語る~)

日本の経済戦略と政策が果たす役割 ~政策の最前線で奮闘する現役官僚が語る~
新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックは、世界中の国々に大きな影響を与え、社会経済的な変革を促しました。最近では、国内においてもコロナが「5類」に移行し、ようやくウイズコロナ社会が到来し、日常が戻りつつあります。しかし、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックは予想以上に長期化し、今日に至るまでの間、我が国と世界各国は、様々な困難な課題に直面し、まさに激変の時代に直面しています。
日本における超少子高齢化、生産年齢人口の減少(人手不足)や財政赤字、急速に進む円安、物価上昇、若年層の格差拡大、国内市場の需要飽和、消費者ニーズの多様化・個別化といった新たな構造変化の局面を迎え、一方では、グローバルには2022年2月からのロシアによるウクライナ侵攻、地球温暖化対策で2050年カーボンニュートラルの実現に向け、各国政府のみならず金融部門が各企業の取り組み状況をチェックする枠組みが形成され、国際社会システムの「大転換」、米中の対立の先鋭化等を背景に、半導体産業の安全保障上の懸念、戦略的重要性から、サプライチェーンの強化・確保、国内生産の促進や技術保護、国際的な協力などさまざまな政策を大規模に展開しています。半導体の重要性がますます高まる中、これらの動きは今後も注目されるでしょう。天然資源確保、食糧確保等の枠組みについても再検討する必要があることも強く示唆されます。ロシア・中国をめぐる国際秩序の変化、インドの人口増加、中東などにおける民族や宗教の対立をはじめとする世界の不安定化等、日本を取り巻く環境はめまぐるしく変化しています。
このようなグローバルな大変化や出来事1つ1つが、直ちに我々の生活や経済などに大きな影響を与え、これらが様々なリスクを含んでいることに気づかされます。これまで日本が享受してきた「秩序」や「安心」を確保する枠組みは、決して自明なものではなく、持続可能なものではないことを実感する時代に突入しました。
他方、生成型AIに象徴される人工知能(AI)と機械学習、量子コンピュータ、バイオテクノロジー、ナノテクノロジー、ドローン技術などの新技術は、私たちの社会や生活を大きく変える可能性を秘めています。「豊かさ」や「安心」を持続可能にしながら、「今までなかった価値」を生み出していくためには、社会と経済の「仕組み」を不断に見直し、世界の目まぐるしい変化の最先端に適応し続けることが求められます。
本講義では、このような激動する社会において、政策立案の最前線で日々奮闘している経済産業省、財務省及び金融庁の現役官僚をゲストスピーカーとして招きます。それぞれが担当する政策分野について、
①激動する国際社会の動向、
②その変化が私たちの社会・経済に与える影響やその変化の意義、
③これらを踏まえた日本経済の再生に向けた戦略、
④政策が果たす役割を語るとともに質問に答え、また学生の皆さんとディスカッションしていただきます。産業政策、財政政策、金融政策、通商政策、資源エネルギー政策、環境政策など私たちの社会・経済のあり方に深く関わる政策をテーマとしてとりあげる予定です。

本講義を通じ、以下の3点を身につけていただくことができると考えています。
1)メディアでは時として報道されない、世界規模の構造変化の真の姿
2)学際的な視点から、社会・経済の諸問題を分析すること
3)日本経済の再生戦略と、それを実現するために政策が果たす役割
文系・理系を問わず、次代の日本を担う学生の皆さんの幅広い参加を期待しています。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
51446
CAS-TC1200S1
全学自由研究ゼミナール (日本の経済戦略と政策が果たす役割~政策の最前線で奮闘する現役官僚が語る~)
仲 浩史
A1 A2
金曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
第1回はガイダンスを行います。第2回以降は、毎回異なる政策テーマについて、経済産業省、財務省及び金融庁のそれぞれの政策を担当するゲストスピーカーから講義を行います。講義予定(案)は次のとおりです。 毎週金曜日3時限(13時15分~14時45分) (講義のスケジュール。講義内容) 【2023年度】 第1回  10月6日 星野 岳穂 東京大学 ガイダンス オンライン 第2回 10月13日 永山 玲奈 金融庁 総合政策局総務課国際室室長 金融外交~金融規制を巡る国際的な議論~ 第3回 10月20日 調整中 財務省 税制(仮題) 第4回 10月27日 吉倉 宏明 経済産業省 経済産業政策局産業構造課 課長補佐 経済産業政策~いま、なぜ産業政策なのか~ 第5回 11月10日 佐野 智樹 経済産業省 産業技術環境局環境政策課 課長補佐 環境政策~カーボンニュートラルの実現~ 第6回 11月17日 松本 真理愛 経済産業省 通商政策局通商機構部 参事官付 係長 通商政策~国際交渉の最前線~ 第7回 11月24日 原 貴彰 経済産業省 資源エネルギー庁電力・ガス事業部 原子力政策課 課長補佐 エネルギー政策~原子力政策の今後~ 第8回 12月1日 村木 圭 監督局 銀行第二課 地域金融企画室室長 地域銀行行政(仮題) 第9回 12月8日 調整中 財務省 国際金融(仮題) 第10回 12月15日 小栗 佑子 経済産業省 商務・サービスグループサービス政策課 課長補佐 個別産業政策~サービス産業の更なる成長に向けて~ 第11回 12月22日 今泉 宣親 金融庁 企画市場局 市場課市場企画室 室長 未来のお金の流れ~「資産運用」が作り出す日本経済の成長 第12回 1月5日 調整中 財務省 予算編成(仮題) 第13回 1月19日  (最終回) 星野 岳穂 東京大学
授業の方法
オムニバス形式で経済産業省、財務省及び金融庁からの講師陣による最先端の政策テーマに関する講義を行い、後半でこの講演に基づくディスカッションを行います。
成績評価方法
出席点及びレポートにより評価。レポートは、各回の終わりにゲストスピーカーが出題する課題について、2テーマを選択し、それぞれ数枚(A4で2-3ページ)にまとめたものを、所定の時期(各回の講義の中でお知らせします。)までに提出して下さい
履修上の注意
初回(10/6)は、オンラインで行います。授業のガイダンスですので、必ず参加して下さい。 オンラインの情報は後刻案内いたします。