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最終更新日:2024年10月1日

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学術フロンティア講義 (装う)

装う
「装う」ということは、いつも何らかの仕方で他者を前提にしている。見られたい誰かを抜きにしてファッションは考えられないし、制服は他者たちのあいだでその共同体への帰属とそこでの地位を明確にするためのものだ。また昆虫の擬態や、所謂「仮装としての女性性」をめぐる議論を想起するなら、「装う」ことは他者の脅威から身を守ることをもまた可能にする。それはよそよそしい、さらには敵対的な環境に入り込み、生き延びる手段を与えてくれるものでもあるのだ。
 さらに「装う」ということは、われわれに虚実をめぐる問いを突き付けるものでもある。たとえば誰かが「平静を装う」と言う時、そこにはその人が本当は平静でないということが暗に述べられている。ただここで前提されている本当の姿と仮の姿の区別は、見かけほど自明なものではない。これはそうした区別が外側からは分かり難いという以上に「装い」の本質に関わる。たとえば私が自分のなりたい姿を「装う」とき、それは虚実のいずれに属するのだろうか。そもそも私が他者とは無関係にはあり得ないとすれば、われわれが「私」と呼んでいるものはむしろ、われわれが他者を前にして取るさまざまな姿の集積であり、つまりは「装う」ことそのものであると言えはしないか。
 本講義では文理双方の教員が、こうした「装う」ことをめぐる問題が明らかになるさまざまな場面をとりあげ自らの専門分野から照明をあてることで、受講者がそれらを手掛かりに、この主題について独自の見方を培うことを目指す。

講師と講義内容は下記のURLに9月初頭に掲載する予定
http://www.lap.c.u-tokyo.ac.jp/*****
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
51443
CAS-TC1100L1
学術フロンティア講義 (装う)
伊藤 徳也
A1 A2
水曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
詳細はLAPのHPを参照すること http://www.lap.c.u-tokyo.ac.jp/***** 【9/26 追記】 10月 2日鳴海拓志(大学院情報理工学系研究科・准教授)デジタルな「装い」はわたしをどう変えるか 10月 9日稲田奈津子(資料編纂所・准教授)悲しみを装う―日本古代の服喪・喪服 10月16日 村本由紀子(大学院人文社会系研究科・教授)心を装う、行為を装う:他者への同調とその集合的帰結 10月23日 深田博治(狂言師、重要無形文化財保持者)(未定) 10月30日 村上存(大学院工学系研究科・教授)デザイン、工学と「装う」 11月 6日伊達聖伸(大学院総合文化研究科・教授)フランスとケベックにおけるイスラームのヴェール問題 11月20日 平芳裕子(神戸大学大学院人間発達環境学研究科・准教授)ファッションスタディーズへのいざない 12月 4日原和之(大学院総合文化研究科・教授)(未定) 12月11日有澤晶子(東洋大学大学院文学研究科・教授)「型を装う」ということ 12月18日中井真木(明治大学大学院・特任准教授)装いと力:服装から平安貴族社会を読み解く 12月25日猿渡敏郎(大気海洋研究所・助教)まとわず魅せる魚の装い 1月 8日河原のりえ(東洋文化研究所・特任准教授)Power of Beauty 1月15日吉崎歩(大学院医学系研究科・特任准教授)(未定)
授業の方法
初回授業時に指示する。
成績評価方法
出席、毎回の講義内容に対するコメントの提出等の平常点と期末の小論文とで総合的に評価するが、 期末の小論文を締切までに提出することは、単位取得のための必須の条件となる。 その他の評価基準はガイダンス時に説明する。
履修上の注意
文理を問わず、受講可能。詳細は第1回授業日に説明する。 講義内容、その他の詳細はウェブサイトを参照すること。 (講義内容は下記のURLに9月初頭に掲載する予定) http://www.lap.c.u-tokyo.ac.jp/*****