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最終更新日:2026年4月20日

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事例研究(国際経済ルールの形成と利用)

国際経済ルールの形成と利用ー政府は国際ルールを如何に形成し利用するか。
本授業は、政府がその政策目標を実現するために国際ルール形成や遵守確保に如何に関わり、具体的には、どのフォーラム(G7、G20 のような政治的フォーラムを含む)をどのタイミングで選択し、自らが作成する政治宣言・ルール案及び他国提案に対する反対への同意を取り付けるべく、他国を説得し、仲間を増やすための議長国その他キープレイヤーの特定、ナラティブ作成、交渉戦術の組み立てその他、どのような戦略を立て実行するか、それらは、主要関係国の分布・利害関係、対象事項の性質などによって違いがあるか、さらに有効な戦略を立て効果的に実行するためにどのような人材育成等国内環境整備が必要か、などの国際公共政策上の課題を具体的な事例を通じて研究することを狙いとする。経済・社会のグローバル化・世界的統合が進み、通商・投資協定、エネルギー政策、環境条約、デジタル政策、ビジネスと人権、租税・金融などの協力・ハーモニゼーションの枠組、国際規格その他の国際ルールが、国内法・政策の形成に大きく影響する今日、かかる国際ルール・取組に受動的に対応するのでなく、国際公共政策の構想を立て、積極的に国際ルール形成のイニシアティブを執り、使いこなす重要性が、政府、法律事務所、企業等において認識されてきている。さらに、近年は逆の方向(経済安全保障・Brexit・保護主義等)の動きもあり、ルール形成の在り方は一層複雑化している。また農業と環境保護、デジタル推進と人権保護、など複数の政策分野にまたがるテーマ設定が増えており、従来のテーマ別の政府組織等の在り方が再考を迫られている。しかし、必要な専門能力・経験を備えた人材は不足し、育成の仕組みも未発達である。この現状に鑑み、国際経済ルールを如何に策定し利用するか、そのために必要な能力・知見は何か、そうした能力等は如何に養成されるか等について、政府等の最前線でルールの立案・交渉・実施にあたっている実務家の経験と知見を学び、実務につなげる。経済活動に対する国際ルールの規律の現状とその底流となる政策論の方向性、国際ルールの形成と実施のための手続の実際、かかる手続における政府、企業、NGO等のステークホルダーの関与等について、個別の事例の検討を通じて考察を深め、さらに今日的な課題にいかに取り組むかについて実践的な議論を行い、実務において直面する問題に対する解決能力を高め、同時にどのような人材育成その他のための環境整備などメタレベルの提言能力を育成することを狙いとする。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
5140415
GPP-MP6E40S1
事例研究(国際経済ルールの形成と利用)
米谷 三以
A1 A2
金曜6限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
公共政策学教育部
授業計画
経済安全保障政策、農業と環境保護、デジタル戦略、ビジネスと人権、医薬品・医療機器の国際標準、エネルギー政策、国際課税・国際金融規制、税関政策、船舶・海運ルール、不動産取引・都市政策等分野別の国際ルール形成・執行、及び「ブリュッセル効果」や司法化などの横断的なテーマについての事例研究、具体的には、個別テーマについて、➀実務担当者(政府・国際機関の現職・OB)による関連するルールの解説、②交渉・実施の具体例の紹介、③質疑応答を行う。以上の本授業での知見を踏まえて、昨年度取り上げた分野は、①質髙インフラルールを題材にした国際フォーラム選択に関わる総論的考察、②経済安全保障政策、③農業分野における環境保護ルールの交渉、④GX(グリーントランスフォーメーション)推進戦略、⑤貿易と労働の問題とILOの関わり、⑥海運・造船分野におけるIMOにおける国際ルール形成の実態、⑦関税政策と水際規制、⑧ブリュッセル効果(EUにおける食品安全・規格ルールの政府間交渉)、⑨医薬品・医療機器分野における国際ルールのゆくえ、⑩不動産取引、スマートシティ他都市政策における国際ルール形成、⑪WTO上級委員会問題に見る国際経済法における法の支配のゆくえ、などが採り上げられた。本年度も多様なテーマが採り上げられる予定であり、また官民連携の重要性の高まりに鑑み、産業団体等についても採り上げる予定である。米谷及び中川は全回出席し、議論をリードする。城山教授は、第1回・最終回のほか、政策過程に関する回に参加する。
授業の方法
実務家(政府職員及び国際機関職員)を招いての個別事例に関するヒアリングとそれに基づく質疑応答、グループ発表課題に関する参加者の発表と討論を組み合わせて行う。ヒアリングにおいては事前に配布される資料を事前に読み、質疑応答に積極的に参加することが期待される。グループ発表課題は、10月中に伝達する予定。
成績評価方法
筆記試験は行わない。平常点を考慮し、グループ発表においてスライド作成・口頭のプレゼンテーションを課す。それ以外レポートは課さない。より具体的には個別事例に関して割り当てられた課題に対する報告の評価、授業での質疑・討論への積極的参加、出席点を総合して評価する。課題の難度に応じて報告の評価に60~70%の比重を置き、質疑・討論への参加状況を残りとする。授業における優れた貢献(平常点)は加点要素となる。成績評価は、A+・A・B・C+・C-・Fで評価する。 就職活動などやむを得ない事情で授業を欠席する時は、必ず事前に担当教員にメールでその旨伝えること。その場合は出席点を減点しない。
履修上の注意
第1回の出席者が2名以上にならなかった場合は不開講とする場合があるので、履修希望者は第1回から出席されたい。なお、講師の都合で正規の授業日・時間に開講せず、補講期間に開講する場合がある。その場合は事前に告知する。
その他
関連科目として、春学期に開講が計画されている事例研究「企業の技術戦略と国際公共政策」がある。本科目が政府内実務家に対するヒアリングを中心とするのに対して、「企業と国際公共政策」は企業内実務家に対するヒアリングを中心として、企業が国際ルールの形成に如何に関わり、如何に利用しているか、いわゆる政府渉外活動を中心に学ぶ。なお前者については、理系学生が履修できるようにするほか、ヒアリングのうち数回をオープン参加可能とする予定である。