学内のオンライン授業の情報漏洩防止のため,URLやアカウント、教室の記載は削除しております。
最終更新日:2026年10月16日
授業計画や教室は変更となる可能性があるため、必ずUTASで最新の情報を確認して下さい。
UTASにアクセスできない方は、担当教員または部局教務へお問い合わせ下さい。
現代工学基礎Ⅰ
物理情報システム工学 ーあらゆる工学を計測・制御・認識で斬るー
物理的,人工的,社会的,どんな対象であれ,そこに望みの機能を工学的に実現する際,
1) 対象で生じる物理現象のモデリングと解析,
2) 計測による物理現象の本質の情報化,
3) 情報処理と制御による所望の機能の最適な実現
4) 情報の認識と実世界の理解,
が重要となる.本講義は,駒場生にこの工学的方法論のエッセンスを講義することを目的とする.具体的には,以下の各項目に関し,最先端の事例を交えつつ講義する.
1)「コンピュテーショナルイメージング」
カメラやディスプレイに代表される光学システムでは,光学系と信号処理系が独立に設計されることが多く,システム全体としての革新の余地は,なお多く残さ れている.近年の情報科学技術の急速な進歩を背景に誕生した「コンピュテー ショナルイメージング」は,光学系と信号処理系を相互に補完させることで,光学システムの高機能化や小型化を実現する技術として注目を集めている.本講義では,光コンピューティングを含むコンピュテーショナルイメージング技術を紹介するとともに,フーリエ変換を含む信号処理や逆問題の観点から,その原理と設計手法について議論する.
2) 「マルチエージェント系の分散協調制御」
サイバーフィジカルシステム(CPS)では,物理世界のシステムと情報・通信技術が連携し,多数の機器やエージェントが通信ネットワークを介して協調動作することが求められる.本講義では,その基盤となるマルチエージェント系の分散協調制御に関して,制御工学に基づく数理的なアプローチを概説する.とくにエージェント系の基本的な考え方,モデリング,分散アルゴリズムの解析や制御系設計について紹介する.さらに,群移動ロボット,電力システム,脳神経・社会ネットワーク,サイバーセキュリティなどへの応用についても解説する.
3)「ヒト脳システムへの計算論的アプローチ」
ヒトの脳は,外界からの入力を内部状態へと変換し,行動や判断として出力する複雑な情報処理システムである.本講義では,fMRIなどの非侵襲的脳機能イメージングデータを用いて,脳システムを解析する計算論的手法を概説する.脳活動から入力情報を読み解くデコーディング,刺激特徴量から脳活動を予測するエンコーディング,脳表象構造を比較する表現類似性解析,さらに脳活動の時間発展や状態遷移をシステムとして扱う近年の研究についても紹介する.また,これらの手法が,ブレインマシンインターフェイスや脳情報の解読・制御へどのように応用されうるかについても議論する.
MIMA Search