学部前期課程
過去(2023年度)の授業の情報です
学内のオンライン授業の情報漏洩防止のため,URLやアカウント、教室の記載は削除しております。
最終更新日:2025年4月21日

授業計画や教室は変更となる可能性があるため、必ずUTASで最新の情報を確認して下さい。
UTASにアクセスできない方は、担当教員または部局教務へお問い合わせ下さい。

量子論

量子論とは何か:その源泉と現代物理への流れ
本講義では、量子論の幕開けから現代の量子物理学・量子情報科学に至る道筋を概観し、相対性理論と共に現代物理学を支える量子力学が構成された歴史的背景と、その基本的な構成と物理的な意義について、自然なかたちで理解することを目標にしている。古代からの伝統的な自然観に基づいて構成された19世紀の古典物理学では何が問題となったのか、そしてこれを解決するために、どのような過程を経て20世紀初めに量子力学が構成されることになったのか、さらにそれから百年を経た21世紀の今日に至るまでにどのような発展があったのかについて、時代を追って説明を行う。これらの講義を通して量子物理学とは何かを知り、その基礎と根柢にある革新的な自然観をできるだけ正確に習得できるようにしたい。
MIMA Search
時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
51080
CAS-GC1E14L1
量子論
筒井 泉
A1 A2
金曜5限
マイリストに追加
マイリストから削除
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
51591
CAS-GC1E14L1
量子論
筒井 泉
A1 A2
金曜5限
マイリストに追加
マイリストから削除
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
各回の講義内容(予定) 1.はじめに:本講義の目的と全体を通した内容の概観 2.19世紀物理の流れ:スペクトル線の発見と黒体輻射、そして量子の夜明け 3.プランクの玉手箱とアインシュタインの発想 4.実在性に基づく物理学から遷移確率の物理学へ 5.量子性と原子の物理、そしてド・ブロイ波へ 6.ハイゼンベルクの行列力学とシュレーディンガーの波動力学 7.量子世界の特徴:粒子と波動の2重性、非決定性(確率性) 8.量子力学の数学的構成とその意味 9.量子と測定:不確定性関係について 10.アインシュタインとボーアの論争:量子力学は不完全か 11.実在性と(非)局所性:ボームの隠れた変数理論とその波及効果 12.物理量の状況依存性とベル定理:哲学的論争から実証科学へ 13.量子もつれとは、また量子状態(波動関数)とは 14.量子情報科学(量子暗号、量子テレポーテーションなど)への道筋 15.古典と量子の物理の再考:その本質的な差異について
授業の方法
授業は講義形式で行います(第1回はオンライン授業。第2回以降は対面授業)。
成績評価方法
レポート課題の答案提出による成績評価。
履修上の注意
高校程度の物理と数学の基本的な知識を前提とする。ただし、文系の学生にも配慮して、必要な場合には補足説明を加えることにしている。