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最終更新日:2026年10月16日
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社会思想史
入植者植民地主義の思想史
本授業では、入植者植民地主義をめぐる思想を、初期近代のジョン・ロックから今日の(スペースXなど)巨大宇宙企業までたどる。目標は大きく三つある。①一つ目に、入植者植民地主義という帝国的な実践・思想が、いかに現代世界を形作り、また将来の宇宙開発に関わっているかの理解を得ること。②二つ目に、これを通して、政治・社会思想史が過去を見るときのレンズとして、また未来を構想するためのツールとして、いかに有用な役割を果たすかについて考察すること、③三つ目に、本テーマを切り口として、西洋政治思想(ロックやジェレミー・ベンサム、J.S.ミルなど)や近代日本の知識人の思想についての理解を得たり、深めたりすること、である。
入植者植民地主義とは、近代主権国家の内外で展開されてきた移住や開拓に基づく帝国的権力の行使・実践を指す。この植民地主義が企ててきたのは、移住先の人々(先住民)の身体や文化、政治経済を暴力的に周縁化すること、それを通して入植者がその土地・環境を永続的に支配すること、またそこに自らの共同体や市民社会、あるいは国家を形成することである。入植者植民地主義による支配は、20 世紀半ば以降における公式帝国の崩壊のような明確な区切りを持つものではなく、国境の内側の制度や社会のなかに構造的に埋め込まれ、残存し続ける。北米各地、ニュージーランド、オーストラリア、北海道などに見られる先住民問題はその典型である。今日、この植民地主義の射程は地球上から宇宙空間へと伸びている。NASA が牽引するアルテミス計画や巨大宇宙企業スペース X の火星移住構想に象徴されるように、地球外惑星の開発とそこへの入植が可能性として語られるようになっているためである。
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