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最終更新日:2024年4月22日

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線型代数学②

線型代数学②
線型代数学の萌芽である行列は多変数の連立一次方程式を効率的,統一的に扱う手法として発明された.また,行列式は方程式の解がただ一つ存在するための条件として発見された.ベクトルの概念の起こりは古典力学にあり,その意味で線型代数学の歴史は古い.しかし行列の本質である線型性概念の真の威力が認識され,数学の一分野として線型代数学が確立したのは新しく,20世紀にはいってのことであった.

自然界や社会科学における現象は一般には複雑で一次方程式で表せることはまれだが,一次近似によりその本質的な部分をとらえることは常套手段であり,線型代数学の考え方は非常に有効である.また,量子力学や,フーリエ解析などに現れる無限次元のベクトル空間を扱うための基礎ともなっており,線型代数学の応用については枚挙にいとまがない. このように,線型代数学の考え方は現代数学や理論物理学においてはもちろんのこと,工学,農学,医学,経済学などにおいても基本的な考え方として浸透しており,応用範囲も広い.線型代数学は理論的には単純で明快であるが,その反面,抽象的な概念操作にある程度慣れないと理解しにくい面もある.線型代数学を身につけるには,演習などのさまざまな問題にあたり,理解を深めることが必要である.「数理科学基礎」において学んだベクトルと線型写像に関する知識を前提とする.

S2タームでUTASシラバス「授業計画」の項目1, 2を扱い,Aセメスターで項目3~6を扱うことを目安とするが,担当教員によって,順序や内容に一部変更が加えられる場合がある.
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
50820
CAS-FC1876L1
線型代数学②
相馬 輝彦
A1 A2
木曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
S2ターム 1. ベクトル空間,線型写像 : 数ベクトル空間を一般化したものである,ベクトル空間について学ぶ.また,ベクトル空間の間の写像で和とスカラー倍の算法を保つものとして線型写像を定義する.これは「数理科学基礎」で学んだものの一般化になっている.またベクトル空間の部分空間,線型写像の核や像とその性質について学ぶ.数ベクトル空間の場合,核は連立一次方程式の解全体に対応しているが,行列を用いて,それを具体的に求める方法について学ぶ. 2. 生成系,一次独立性,基底 : ベクトル空間の生成系,一次独立性について学び,ベクトル空間の基底を定義する.その基底を用いて,ベクトル空間と数ベクトル空間の対応をつけること,および,二つのベクトル空間の間の線型写像を行列として表すことを学ぶ.数ベクトルとしての表現や行列としての表現は基底の取り方に依存するが,どのように依存しているか,その規則について考察し,これらを用いて行列の階数などの量を定義する. Aセメスター 3. 内積 : ベクトル空間には,和とスカラー倍の算法が定まっているが,これに加えてベクトルの内積と 呼ばれる一種の積が定まっているベクトル空間として,内積空間を定義する.高校では ベクトルの長さと角度から内積を定めたが,ここでは逆に内積からベクトルの長さと角度が 定まることを見る.内積空間には,正規直交基底と呼ばれる,長さが1で互いに直交するベクトルからなる基底が定義される.正規直交基底を具体的に求める方法の一つであるシュミットの直交化について学ぶ. 4. 行列式 : 正方行列の行列式について学ぶ.行列式は行列の成分に関する多項式であって,多重線型性と交代性をもっているところが特徴的である.2次の場合は平行四辺形の面積とも関係している.ここでは一般次数の正方行列に対する行列式を定義し,行列式を用いた行列の正則性の判定条件について学ぶ 5. 固有値,固有ベクトル : 行列の固有値,固有ベクトル,対角化について学ぶ.固有ベクトルを考えることにより,高い次元のベクトル空間の線型変換を1次元のベクトル空間の線型変換に帰着することを考える.いくつかの固有ベクトルで空間が生成されている場合には線型変換あるいはそれに対応する行列を対角化することができる.また対角化の微分方程式や数列などへの応用を学ぶ. 6. 対称行列の対角化と二次形式 : 転置行列と内積の間に成り立つ関係式について学び,その性質を用いて対称行列の直交行列による対角化可能について学ぶ.さらに2次形式,つまり2次の同次多項式が対称行列を用いて表すことができることを用いて2次形式が直交行列による変数変換により,簡単な形に変換されることを学ぶ. 90分授業の補填:講義毎に復習として,課題を出し,期限内に提出させる.締切後,正解例をITC-LMSにUPすることにより履修生の理解を促す.
授業の方法
授業は講義形式で行うが,担当教員によって適宜小テストやレポートを課すことがある. 付属の演習は授業と一体である.
成績評価方法
主として定期試験によるが,担当教員によって小テストやレポートを含めて評価する場合がある.
履修上の注意
この科目は,S2タームに開講された「線型代数学①」と一体である.