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最終更新日:2026年10月16日

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日本語日本文学Ⅰ(理科生)

訓読文学としての『史記』
『史記』は歴史書ということになっているが、それ以上に文学として広く親しまれてきた。また中国の司馬遷が書いたものであるにもかかわらず、訓読の技法によって、日本語で受容されてきた。現在でも、項羽本紀の「四面楚歌」の場面などが、国語の時間にごく当たり前に学ばれている。
高等学校における漢文の授業時間が減少の一途をたどる中、漢文で書かれたものを文学として味わうような機会はなかなか持てなかったのではなかろうか。限られた時間ではあるが、『史記』の中のまとまった話を読むことで、先人がしてきたような漢文学の受容を少しでも体験したい。
また、木版本のコピーや注釈を使って読むことにより、長い年月読み継がれてきた古典を読むことの現場に接し、現代語訳を読むだけではわからない古典の厚みを感じてもらいたい。
理科系の諸君が、こうしたものにふれることは当面ないかもしれない。以上のような経験を通じ、前期課程の間に自分の世界を広げることが、究極の目標である。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
50692
CAS-GC1B33L1
日本語日本文学Ⅰ(理科生)
谷口 洋
A1
木曜1限
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講義使用言語
日本語
単位
1
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
第1回は、『史記』の時代背景、『史記』の構成などについて簡単に述べるとともに、授業で用いる版本と注釈について最小限の説明を行う。 第2回以降は、古い版本のコピーを使って訓読によって『史記』を読んでいく。実質6回の授業だから、長いものは読めない。今のところ、「刺客列伝」の荊軻の条を読むつもりである。比較的短くまとまった中に、しぐさや視線などを通じた細かい人物描写、生死を賭けた信義の表現、劇的な盛り上がりなど、『史記』全体に通じる特徴が凝縮されている。目のつけどころを6つほど挙げておく(1回の授業に1つが対応するわけではない)。 ・「黙りて逃げ去る」と「傍若無人」 ・田光の自決 ・樊於期の首 ・易水の歌 ・秦王狙撃失敗 ・高漸離のその後
授業の方法
基本的には講義形式であり、教員が読み進めるが、折にふれ問いを投げかけてゆきたい。状況によっては、受講生で感想や意見を述べ合う機会を持ちたい。
成績評価方法
レポート(65%)を主とする。他に授業中に短い感想を書いてもらうことがあり、これを授業への参加状況として勘案する(35%)。 レポートでは、自ら『史記』と取り組んだものを評価する。教員の話をまとめただけのもの、事実や知識を調べただけのものは評価が低くなる。他人の説や生成AIの出力に乗っかったものは論外。
履修上の注意
講義形式とはいえ、訓読文とは古文であるから、予習なしではちんぷんかんぷんだろう。1限であるから、授業中にいびきをかいて恥をさらすことにもなりかねない。教材には返り点が付いている。今高校で習う訓読と多少違うところもあるし、訓読だけでは意味がつかめないところもあるだろうか、訓読には原則としてすべての字を読むという特徴があり、よい予習になる。 時間の都合で、すべてにわたって逐語的に現代語訳をすることはできないだろう。疑問が残った点は、授業後または次の回に質問できるように整理しておくこと。