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最終更新日:2026年10月16日

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自然科学ゼミナール(化学)

有機反応機構を考える
 本ゼミナールは実際に報告されている様々な有機化学反応を題材に、その反応機構を考える授業である。講義では、有機化合物の立体構造や安定性、基本的な有機反応とその反応機構を電子論的に考え、さらに、なぜそのような反応が起こるのか、もしくはある生成物がなぜ優先的に生成するのかを、軌道の相互作用、中間体もしくは遷移状態の安定性をもとに定性的に議論し、合理的な解釈へ至る方法を学ぶ。本授業は、高校までの知識で履修可能で、特別な予備知識は必要としません。基本からはじめ、順にレベルが上がっていきますので、興味のある方、大歓迎です。なお、本講義では、受講希望者が多数の場合は、選抜を実施します。履修希望者はできるだけ第1回目の講義に出席してください。選抜結果は、第2回講義前までに掲示します。参考として、過去に受講者の選抜が行われたことはありません(平均して15名程度履修しています)。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
50241
CAS-IC2330S1
自然科学ゼミナール(化学)
平岡 秀一
A1 A2
火曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
 我々の体を構成する多くの分子は有機化合物であり、生命の営みはこれら有機化合物の化学反応により維持されている。また、有機化合物は材料分野においても重要な化合物群である。身近なものでは繊維などの高分子や液晶、現在では電子材料にも有機化合物が使われようとしている。有機化合物は炭素骨格からなり他の原子が骨格に含まれた分子であるが、これまでに多様な有機化学反応が明らかになっている。これらの多様な反応を理解し、使いこなすためには、出発物質と生成物の関係を知識として覚えることも重要だが、なぜそのような反応が合理的に起こり得るのかを本質的に理解することが重要である。これらの理解により、一見全く異なる生成物を与える反応を同じグループとして理解することが可能となるし、ある分子に対して考えうる色々な反応の中から有望な反応を論理的に推測することや、生成しうる立体異性体の中からどの異性体が優先的に生成しうるかの予測または実験結果を説明することも可能となる。高校の有機化学では、反応機構を理解するために必要な準備が整っていないため、反応をパターンとして学ぶしかなく、暗記ものと誤解されているかもしれないが、実際の有機化学は反応機構の理解に基づく、極めて論理的な学問である。本授業では、各有機反応をタイプ毎にまとめ、それぞれの反応機構を電子の流れ、軌道の相互作用、中間体の安定性などに基づいて考える道筋を大切にする。さらに、反応を考える上で、速度論支配と熱力学支配の考え方など、有機化学に関わらず重要な考え方も身につける。 第1回:ガイダンス 第2回:カチオン種が関わる反応 第3回:カルボカチオンが関わる反応I 第4回:カルボカチオンが関わる反応II, 置換反応 第5回:カルボニルが関わる反応I 第6回:カルボニルが関わる反応II 第 7回:酸化反応 第8回:置換反応、オレフィン合成 第9回:協奏的反応I 第10回:協奏的反応II、カルベンが関わる反応 第11回:ラジカル反応 第12回:転位反応I 第13回:転位反応II
授業の方法
 本授業ではゼミ形式で、議論を通して有機化学の反応機構について学ぶ。毎回4つの反応例を取り上げ、これらを題材に、有機反応機構の理解に必要な知識や考え方を身につける。各回の講義でその回に扱う反応を記載した資料を配布し、簡単な質問を重ねて、答えを導いていく。また、重要なトピックについては、適宜その反応機構から発展し、議論を深める。
成績評価方法
平常点および期末試験により評価を行います。
履修上の注意
各回の授業の内容に深い繋がりがあるため、受講生は毎回出席することを勧めます。