大学院
HOME 大学院 社会情報学基礎III
学内のオンライン授業の情報漏洩防止のため,URLやアカウント、教室の記載は削除しております。
最終更新日:2026年10月16日

授業計画や教室は変更となる可能性があるため、必ずUTASで最新の情報を確認して下さい。
UTASにアクセスできない方は、担当教員または部局教務へお問い合わせ下さい。

社会情報学基礎III

社会情報学基礎III
新型コロナウイルス感染拡大は、デジタル化に伴う社会経済活動の変化を促し、国境を越える情報やデータのガバナンスをめぐる覇権争いを顕在化させたと言える。人工知能(AI)・ビッグデータ解析・モノのインターネット(IoT)・ブロックチェーン等の技術の社会実装が公的部門・民間部門の枠を越えて進む中で、複雑性や営業秘密等が絡んでブラックボックスとなりがちな自動化されたアルゴリズムに基づく意思決定システムにおいて、公正性・公平性や透明性・説明責任をいかに検証可能な形で担保するかといった課題も生じている。そこでは、関連する諸利益が鋭く対立し、従来の利害調整の仕方は最善かが、改めて問い直されている。

こうした中で、そもそも、社会において情報が自由に流れることの意義とは何か。この自由は、どのような価値・原理や主体・制度・デザインによって支えられているのか。自由に対する政府規制や強制力を伴うルール形成が許されるべき場合とは、どの国の誰が誰に対していかなる判断基準や理由づけをもって決めるのか。規制の方法・手段として最適なものは何か。例えば、個人情報や著作権・知的財産権等の保護は、自由な情報流通という要請と衝突するのか。従来型のメディア報道の信頼性が揺らぎ、オンライン・プラットフォーム上でフェイクニュース・偽情報が飛び交う状況では、法制度設計の前提となる事実をいかに把握するのか。国境をも越えて流れる情報・データやそのアクセスに関する法・政策解題の解決に向けて、日本法の観点から、いかにすればよりプロアクティブな国際連携・貢献ができるか。

この授業では、このような問いかけの下で、情報と法をめぐる多岐にわたる課題のうち、いくつかの具体的なトピックを取り上げ、受講生との積極的な質疑応答を行いながら、解説を加えていく。現在進行形で解決策が模索されている新たな争点についても、比較法的観点を取り入れつつ、受講生と議論を行うこととしたい。

議論のプロセスを通じて、情報に関する革新的技術がもたらす社会変容の含意を探るとともに、そこでの課題解決に向けた対抗利益間の調整におけるリスク評価やバランスのとり方、さらに、グローバルな適用範囲や効果をもって情報・データの流れを規律する新たな法の概念等について、自由闊達に検討することを目指している。

なお、本授業は、学際情報学府における以下の科目と連携して進めることを予定している。
<Sセメスター開講>
- 選択科目
「情報制度・倫理」(4913070・火曜2限)
「情報政策論」(4913090・火曜4限)
「比較情報制度論」(4913010・木曜3限)
<Aセメスター開講>
- コース選択必修科目
「社会情報学研究法III」(4922090・火曜5限)
- 選択科目
「情報法学」(4913080・火曜4限)
MIMA Search
時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
4922040
GII-SC6103L1
社会情報学基礎III
山口 いつ子
S1 S2
火曜5限
マイリストに追加
マイリストから削除
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
可
開講所属
学際情報学府
授業計画
具体的な進め方は、開講日に説明する。
授業の方法
具体的なトピックに基づく解説と質疑応答を中心に進める。
成績評価方法
1)毎回の出席、2)議論への参加、及び3)プレゼンテーションの担当を、単位取得の要件とする。
履修上の注意
受講生には、授業への積極的な参加を期待している。