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最終更新日:2024年10月18日
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DNA情報解析特論
DNA情報解析特論
(DNA Information Analysis)
近年のゲノム科学の進展や生体分子測定技術の進歩によって個人のゲノムシークエンスに加え、RNAやタンパク質といったさまざまなゲノム由来物質を網羅的に測定出来るようになってきました。それら細胞内のさまざまな物質が複雑なネットワークを構成して、私たちの体の恒常性は保たれています。このネットワークは、個人のゲノムの違いや生活環境や習慣の違いによって少しずつ異なり、ウイルスの暴露や加齢などの要因によりシステムのバランスが乱れ、その破綻がいわゆる疾患として現れることになります。これまで生命科学は、この生命の理解に対して事例の積み上げるという博物学に近い戦略を多くはとってきましたが、膨大なパターンを前には明らかな限界がありました。現在私たちはこの複雑なシステムを解明する大きなパラダイム転換の時期にきています。この講義では、ヒトゲノムの多様性や細胞の分子ネットワークについて、その恒常性と破綻がどのように疾患に影響するか最新の研究成果を交えて講義します。また、ゲノム関連データに特有の特性をモデルに取り込むことで、ゲノム分野で有用な深層学習モデルについて講義します。さらに、ヒトの高次機能は、ヒトゲノム由来の物質のみから成っているわけではなく、ヒトに共生する細菌叢(メタゲノム)がさまざまな部分を補いながら全体のネットワークを構築しています。このような拡大されたヒト全体についても講義します。
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