大学院
HOME 大学院 人類進化学
学内のオンライン授業の情報漏洩防止のため,URLやアカウント、教室の記載は削除しております。
最終更新日:2024年10月18日

授業計画や教室は変更となる可能性があるため、必ずUTASで最新の情報を確認して下さい。
UTASにアクセスできない方は、担当教員または部局教務へお問い合わせ下さい。

人類進化学

ヒト(Homo sapiens)は、直立二足歩行、複雑多様な言語、洗練された道具の作成と使用など、他の動物が持ち合わせていないユニークな特徴を数多く備えている。これらの特徴は、ヒトとその祖先系列の進化の過程で獲得されたものであることは言うまでもない。一方で、今日の我々が経験している様々な問題の背景には、生物としてのヒトの身体やこころのはたらきと、急速に変化を遂げた現代社会とのミスマッチが横たわっている。したがって、このような問題の本質を捉え、その根本的な解決法を模索するには、ヒトの進化の歴史を理解することが極めて重要となる。本講義では、ヒトの生物学的特徴がいかにして獲得されていたのかについて概説するとともに、先に述べたような現代社会における種々の問題との関わり合いについても議論する予定である。
MIMA Search
時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
47140-36J
GFS-IB6A10L2
人類進化学
中山 一大
A1 A2
集中
マイリストに追加
マイリストから削除
講義使用言語
日本語
単位
1
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
新領域創成科学研究科
授業計画
主に以下の内容について全8限分程度で学習する予定である。 詳しい日程については後日UTASおよびUTOLで告知する。 1.霊長類学入門:本講義の導入として、生物としてのヒトについて概説するとともに、現生霊長類の特徴と進化について学習する。 2.ヒトの身体の多様性:ヒトは体型や皮膚色などの様々な形質の多様性を示す。このような多様性の生物学的な意義について学習する。 3.ヒトの”こころ”の特殊性:巨大な脳と複雑な精神活動はヒトの最も際立った特徴の一つである。”こころ”のはたらきに着目してヒトの特殊性を知る。 4.ヒトの生活史の進化:ヒトは、成長、繁殖、老化等の生活史にも他の動物に見られなる特殊性をもつ。これらの多様性が進化の過程で以下に獲得されてきたのかについて学習する。 5.ヒトの遺伝的多様性①:ヒトの遺伝的多様性の特徴について学習するとともに、現代人の遺伝的多様性から過去の進化の歴史を知るための手法を知る。 6.ヒトの遺伝的多様性②:ヒトの遺伝的多様性①の内容を受けて、現代人の疾患を進化の観点から考察する。 7および8.人類の進化史を俯瞰する:ヒトはアフリカの類人猿との共通祖先と、およそ700万年前に分岐したと考えられている。700万年前から現在にいたるまでの、ヒトとその祖先が歩んだ道程を概説する。
授業の方法
オンサイト講師が使用するスライドの電子版を授業開始前にITC-LMSで配布する。
成績評価方法
講義中に複数回実施する小テストの成績と、期末レポートの成績とで総合的に評価する。
教科書
教科書は指定しない。
参考書
人間の本質に迫る科学 自然人類学の挑戦 井原康雄・梅崎昌裕・米田穣 編 東京大学出版会(2021年)
履修上の注意
遺伝学の基礎についてあらかじめ理解しておくことが望ましい。
その他
特になし。