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最終更新日:2024年4月22日

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数理科学特別講義XIII

Subanalytic site上の層とチェックドルボーコホモロジー Sheaves on subanalytic site and Cech-Dolbeault cohomology
解析学ではリーマンヒルベルト対応関手における緩増大正則関数や漸近展開理論におけるホイットニー正則関数のように重要であるが(古典的な)層をなさない対象がしばしば現れる。 Subanalytic site上の層の理論とは、このような対象を層のように扱うことを可能にする理論であり、この理論を用いることで層の超局所解析と類似の解析がこれらの対象にも可能となる。
 また、数学に現れる重要な対象はしばしば層係数局所コホモロジー群によって記述される。 例えば佐藤超函数や種々の局所特性類はその代表的なものである。 層係数局所コホモロジーは層の単射分解という極めて超越的な対象を利用して計算されるため、具体的な取り扱いに困難を伴うことが多い。チェックドルボーコホモロジー理論を用いると、層係数局所コホモロジーを例えば無限回微分可能関数層のような軟層を用いて計算が可能となり、具体的な取り扱いが平易で自然なものとなる。例えば、この理論を佐藤超函数に用いると、佐藤超函数の積分を極めて平易で自然に扱うことができ、また、今までの枠組みでは得られなかった佐藤超函数の操作の大域的表現が得られる。
 本講義は、まず、これらsubanalytic site上の層の理論とチェックドルボーコホモロジー理論を学習する。 続いて、チェックドルボーコホモロジー理論をsubanalytic site上の層に対しても展開する。最終的に、subanalytic site上の層の局所コホモロジー群をチェックドルボーコホモロジー理論で扱えるようになることを目標とする。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
45901-67
GMA-MA6X03L1
数理科学特別講義XIII
本多 尚文
A1 A2
集中
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
数理科学研究科
授業計画
1. 歴史と背景(代数解析との関連) 2.. Subanalytic sets 3. 導来関手 4. 古典的な層とその操作 5. 構成可能層 6. 層係数局所コホモロジー群 7. Subanalytic site上の層とその操作 8. 緩増大正則関数層とホイットニー正則関数層 9. Subanalytic site上の局所コホモロジー群 10. チェックドルボーコホモロジー理論 11. チェックドルボーコホモロジー理論の超関数論への応用 12. Subanalytic site上のチェックドルボーコホモロジー理論 13. 緩増大正則関数層へのチェックドルボーコホモロジー理論の応用
授業の方法
講義で行う
成績評価方法
出席とレポートで評価する
教科書
授業の最初に提示する
参考書
授業の最初に提示する
履修上の注意
基本的な代数と解析の知識は仮定する。 基本的に必要な知識は授業で適宜補う。 予習は必要ないが復習は十分に行うこと。