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最終更新日:2024年4月22日

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数理科学特別講義IX

調和写像と可積分系/ Harmonic maps and Integrable Systems
解ける仕組を備えた微分方程式は、しばしば可積分系(integrable system)とよばれる。
古典的な微分幾何学(3次元空間内の曲面論)にはサイン・ゴルドン方程式などの
可積分系が登場する。1980年代後半に可積分系理論と微分幾何学の交錯する分野である
可積分幾何(Integrable Geometry)が形成された。
一方、リーマン多様体の間の滑らかな写像がエネルギー汎関数
の停留点であるとき調和写像(harmonic map)とよばれる。調和写像は
調和関数および測地線の一般化であり、微分幾何学・幾何解析で
さまざまな場面に登場する。本講義では
リーマン面で定義され、対称空間に値をもつ調和写像
を題材に可積分幾何の手法と主要な研究成果について概説する。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
45901-63
GMA-MA6X03L1
数理科学特別講義IX
井ノ口 順一
A1 A2
集中
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
数理科学研究科
授業計画
以下の内容を解説する。履修者の興味と関心、予備知識に応じて 適宜変更することがある。 1. 古典微分幾何と数学的しゃぼん玉 2. 戸田方程式 3. 射影空間に値をもつ調和写像と旗多様体 4. ループ群による調和写像の構成法 5. 曲面の微分幾何への応用
授業の方法
講義による
成績評価方法
出席とレポートにより評価する。
教科書
指定しない
参考書
中村佳正ほか、解析学百科II.可積分系の数理,朝倉書店,2018
履修上の注意
曲面や調和写像といった非線形偏微分方程式の解を(無限次元も含めた)幾何学的手法により構成する話題を解説する。 「つくる数学」の愉しみを享受してほしい。多様体の基礎事項は学んでいることが望ましい。