大学院
HOME 大学院 応用数理特別講義II
学内のオンライン授業の情報漏洩防止のため,URLやアカウント、教室の記載は削除しております。
最終更新日:2024年10月18日

授業計画や教室は変更となる可能性があるため、必ずUTASで最新の情報を確認して下さい。
UTASにアクセスできない方は、担当教員または部局教務へお問い合わせ下さい。

応用数理特別講義II

量子離散可積分系入門/Introduction to quantized discrete integrable systems
微分方程式の離散化には任意性があるが、対称性や構造を保存する良い離散化(差分化)・量子化(非可換化)を許す例として、戸田方程式とパンルヴェ方程式を取り上げる。ここでパンルヴェ方程式は非自励的ハミルトン系であり伝統的意味では可積分系でないが、特徴的なワイル群対称性を持ち、いわゆるモノドロミー保存系として現れることが知られている。
これらの背景にある量子群的構造から、量子化された系の時間を1進める離散的時間発展を量子正準変換として構成することなどについて述べ、可能な範囲で最近の話題にも触れたい。

We will treat Toda equation and Painlevé equation as examples for quantization and discretization of dynamical systems with preserving symmetries and related structures.
We will find quantum group related structures behind these systems and will construct the quantization of discrete time evolution as quantum canonical transformation.If time permits we will refer to some recent topics.
MIMA Search
時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
45901-51
GMA-MA6X02L1
応用数理特別講義II
長谷川 浩司
A1 A2
集中
マイリストに追加
マイリストから削除
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
数理科学研究科
授業計画
概ね以下について順に述べる。 ・戸田格子とその離散化、量子化 ・保存量をもつ量子離散系、有理ワイル群作用の量子化 ・離散パンルヴェ方程式の対称性に基く量子化 ・離散パンルヴェVI型方程式のLax形式による量子化 ・定常状態の記述や高階数版など We will treat the following topics. - Toda lattice and its discretization and quantization - Quantum discrete system with conserved quantities, quantization of rational Weyl group action - Symmetry based approach to quantization of discrete Painlevé equation - Lax form approach to quantization of discretized Painlevé VI equation - Description of the stationary state, higher rank version etc.
授業の方法
対面により講義する。/ In person lectures
成績評価方法
レポートによる。/ Based on reports.
教科書
特になし/none
参考書
この方面の基本的参考書としては以下が挙げられよう。 岡本和夫 パンルヴェ方程式 岩波書店(2009) 神保道夫 量子群とヤン・バクスター方程式 シュプリンガー東京(1990)・丸善出版(2012) A.N.Kirillov Diogarithm identities 東京大学数理科学セミナリーノート7(1995) 野海正俊 パンルヴェ方程式 - 対称性からの入門 朝倉書店(2000) その他必要に応じて文献を紹介する。
履修上の注意
代数系について基本的知識があることが望ましい。/Basic knowledge for algebras will be required.