・授業資料はUTOLで共有する。
・第4回(11月27日)には衛星観測データの利用についても紹介するため,受講生はパソコンまたはタブレットを持参すること。
第1回(11月6日):村岡 裕由(東京大学 大学院農学生命科学研究科 造林学研究室 教授)
「授業の概要,森林の生産・機能の生理生態学」
森林を構成する植物の光合成と物質生産は,森林生態系に見られる多様な機能の基礎を成している。本講義では,「造林学特論」の全体に関わる問題意識について,特に森林生態系の「構造と機能」に着目して概観する。さらに,物質生産機能の基礎である植物の光合成生産の環境応答,植物の成長と微気象条件との関係に関する生理生態学的な知識と最新の研究知見を提供する。
第2回(11月13日):橋本 昌司(森林総合研究所 立地環境研究領域 チーム長,東京大学大学院農学生命科学研究科)
「森林と土壌は気候変動をどこまで緩和できるのか?」
気候変動問題に対して,森林への期待はますます高まっている。森林は,光合成,呼吸,枯死,分解などを含む複雑な炭素循環プロセスを通じて,炭素を吸収・蓄積している。一方で,土壌炭素は陸域生態系における最大級の炭素プールであり,気候変動によって今後どのように変化するのかが注目されている。本講義では,世界の森林の動向,森林および土壌炭素の現地調査・広域推定の方法,日本および世界の森林の炭素吸収力,気候変動による土壌炭素変化の予測について,最新の研究論文も用いながら解説する。
第3回(11月20日):野田 響(国立環境研究所 生物多様性領域 主任研究員)
「陸域生態系の機能と構造のリモートセンシング:葉1枚から全球スケールまで」
ドローンや観測タワー,人工衛星を利用した光学リモートセンシングは,生態系の機能と構造の時空間変動を広域かつ長期的に観測できるツールとして,近年,幅広く利用されている。本講義では,光学リモートセンシングにより植生の構造と機能を読み解くことができる背景にある原理について研究の実例を交えながら,葉1枚から群落,地域,全球までスケール横断的に解説する。
第4回(11月27日):落合 治(宇宙航空研究開発機構JAXA 地球観測研究センター長)
「JAXA衛星観測による森林変化,バイオマス推定,土地利用の把握」
JAXAの地球観測衛星による地球規模課題把握の活動の概要,森林変化,バイオマス推定,土地利用の把握の事例の紹介,さらにそれらの気候変動や生物多様性に関する国際動向や政策との関連について紹介する。また,実際にJAXAの衛星データへのアクセスから利用までのハンズオンも実施予定。