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社会技術としての化学技術

化学・化学工学を中心とする学問領域・技術領域、それらによって成り立つ化学産業及び社会的な責任範囲(例えば、環境問題、技術者倫理、リスク管理など)を対象として、今日の工学・技術の在り方、及びこれに携わるケミカルエンジニアの役割を、社会で活躍する講師の先生方の講義を通し、主体的に学習する。自ら考え、判断し、行動する「自立的ケミカルエンジニア」育成の一環として位置づけられた講義である。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
3773-115
GEN-CS6900L1
社会技術としての化学技術
酒井 康行
S1 S2
水曜3限
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教室
工5号館 工53号講義室
講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
YES
他学部履修
開講所属
工学系研究科
授業計画
●第1回:4月10日:酒井 康行 「ガイダンス」: 講義の狙い、講義予定、履修方法、社会的背景などを説明する。 ●第2・3回:4月17日・24日: 佐藤 知一(日揮株式会社・データインテリジェンス本部DIプランニング・部長) 「エンジニアリングとプロジェクトマネジメント」: 『エンジニアリング』とは、化学の研究成果を、化学プラントという姿に実現化する仕事である。それはプロセスシステムの設計から始まって、機械・装置の選定と調達、建設工事の管理、そして試運転・量産開始までを統括する大きなプロジェクトである。本講義では、化学技術者の活躍の場であるエンジニアリングという仕事の特徴と、ビッグ・プロジェクトをマネジメントするための手法論について実例を通じて学ぶ。 ●第4回:5月8日:酒井 康行 「技術者倫理演習(1)」: 技術者倫理に関わる事例の中から、問題点や対策についてグループ討論を行い、2回目までに討論結果をまとめる。履修のためには出席が必須。 ●第5・6回:5月15日・22日: 岡田 佳巳(千代田化工建設株式会社・技術開発部・技師長) 「水素の大規模貯蔵輸送技術の開発」: 本講義では、国策として実用化/普及が目指されている水素エネルギーの我が国における意義と政策動向、エネルギーキャリアとして注目されている水素の大規模貯蔵輸送技術の開発動向、および世界的な脱炭素の潮流として注目されているCCUS技術の動向を解説するとともに、気候変動/地球温暖化防止に向けた将来の展望を考察する。 ●第7・8回:5月28日および6月5日: 古関 恵一(JXTGエネルギー株式会社・中央技術研究所・フェロー) 「エネルギー動向最前線」: エネルギーは環境対応・資源の枯渇、安心安全のみではなく、それらを含む利用に際しての全体的な経済性とその背景にある需給の存在など見えにくいが重要なポイントが存在する。昨今、この見えない点が再生可能エネルギーの普及・社会実装のネックになっている事例が多い。グループ議論と講義を通じ、「エネルギー動向」の最前線の議論を掘下げたり、イシューからソリューションを導く考えに親しんだりする機会となることを目指す。 ●第9回:6月12日:酒井 康行  「技術者倫理演習(2)」:グループ討論結果を発表し、全員で討論する。討論結果を踏まえたレポートを当日指定する日時までに提出する。 ●第10・11回:6月19日・26日: 鈴木 康弘(第一三共株式会社・製剤技術研究所・主任研究員) 「医薬品生産技術における化学工学の役割」: 医薬品開発の流れについて理解した上で、医薬品を製造する技術開発がどのように行われているか、その中で化学工学の知識・技術がどのような場面で活用できるかについて、講義の中で紹介する事例を通して学ぶことを目的とする。また、現在製薬業界で起こっている製造技術転換の流れを踏まえ、自身の専門知識や技術が医薬品産業でどのように応用できるか考える機会とする。 ●第12・13回:7月3日・10日: 岩木 義英(セルトラスト・アニマル・セラピューティクス(株)・臨床診断開発部門/細胞培養検査部門・部門長) 「再生医療実用化に向けて異業種からの取組み」: 近年、再生医療は注目を浴びているが、社会貢献する事業として育てるためにはまだまだ課題は多い。その中で、異業種の化学会社である富士フイルムが事業化を目指していかに取り組んでいるか、技術面と戦略面から説明する。化学技術をどう医療につなげていくのか、という狙いとともに、早期事業化を目指して、人医療だけでなく獣医療からも再生医療を推進する富士フイルムの特徴ある取組みについて述べる。 ●第14回:7月17日: 高宮 寿美(デロイトトーマツコンサルティング合同会社・シニアコンサルタント) 「我が国の化学産業における研究開発:強み弱みと期待」: 「イノベーション」が注目されて久しいが、化学産業は多大な投資を必要とするためITやサービス業の方法論の踏襲が難しい。基本的にイノベーター志望の企業は、自らの技術を核に異業種への参入を志し、技術や商流の補完のためM&A、企業間連携を実行する。これらのステージで遭遇する研究開発上の壁を紹介するとともに、成功に向けて技術者に求められるであろう役割を考察する。
成績評価方法
●講義出席およびレポート提出に加え、工学部が開講する工学倫理講演会(*)を最低2回受講し、受講済証を提出すること。受講済証の意見・感想欄に必ず自身の意見を記入してから提出すること。最終回までの講義後に提出する。平成31年度の予定については別途告知する。 (*)「東京大学工学部では、各学科での倫理教育を補完することを目的に、毎年S1S2に「工学倫理講演会」を開催しています。科学・技術倫理やこれに深く関わる分野を専門とされる講師の先生方をお招きし、ご講演をいただきます。」。平成30年度は、4月中旬から6月末まで、毎週木曜日の18:45~20:15に計8回開講された。 ●成績評価(全項目を必須とする) ・出席            40% (出席票への意見・質問記入も評価対象) ・討論・発表会・討論レポート 20% (2回の技術者倫理演習に出席必須) ・レポート          30% (全講義日程終了後に提出) ・工学倫理講演会       10% (意見記入済み受講済証2回分以上提出必須) *グループ討論・レポート課題および提出期限については、別途指示する。
その他
事後履修:工学倫理講演会に最低2回出席のこと
実務経験と授業科目の関連性
今日の工学・技術の在り方、及びこれに携わるケミカルエンジニアの役割を、社会で活躍する講師の先生方の講義を通し、主体的に学習する。