大学院
HOME 大学院 スピントロニクス
学内のオンライン授業の情報漏洩防止のため,URLやアカウント、教室の記載は削除しております。
最終更新日:2024年4月22日

授業計画や教室は変更となる可能性があるため、必ずUTASで最新の情報を確認して下さい。
UTASにアクセスできない方は、担当教員または部局教務へお問い合わせ下さい。

スピントロニクス

「スピントロニクス (Spintronics)」とは、「電荷」とともに「スピン」の自由度を積極的に用いた材料・デバイス・システムの研究開発を行い、将来の革新的なエレクトロニクス、情報技術および量子情報科学技術の創成に貢献しようとする分野である。学術的には、現代のナノサイエンスとナノテクノロジーを用いて、200年以上の歴史をもつ「電気」「電流」の体系に、20世紀初めに発見され相対論的量子力学の帰結である「スピン」の自由度を融合させた新しい科学と知の体系を創ろうとする活動である。最近の研究の急速な進展により、スピントロニクスと密接に関連する量子科学技術などとも融合し、新しい情報技術の発展に寄与することが期待されており、基礎から応用まで様々な研究開発が国内外で進みつつある。本講義では、初学者(量子力学と固体物理学の基礎を学んだことがある修士1年生)向けに、スピントロニクスの基礎から始めて研究の最前線(その一端)までを紹介する。
期末試験は行わず、レポート提出により単位を認定する予定。
MIMA Search
時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
3747-125
GEN-EE6214L1
スピントロニクス
田中 雅明
S2
月曜2限
マイリストに追加
マイリストから削除
講義使用言語
日本語
単位
1
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
工学系研究科
授業計画
1.磁性の基礎 ・原子の磁気モーメント、軌道とスピン、スピン軌道相互作用 ・反磁性、常磁性:ランジュバン理論による常磁性の説明とキュリーの法則 ・強磁性:ワイス理論による強磁性秩序の説明とキュリー・ワイスの法則 ・強磁性体のバンド構造 ・フェリ磁性、反強磁性 2.金属強磁性体を用いたスピントロニクス ・巨大磁気抵抗効果(GMR) ・トンネル磁気抵抗効果(TMR) ・スピン注入磁化反転、スピン移行トルク、スピン軌道トルク ・GMR、TMRを用いたデバイス 3.半導体を用いたスピントロニクス ・強磁性半導体 ・スピン注入、輸送、検出 ・半導体(Si)スピントロニクスデバイス ・ポストムーア時代のデバイス 4.スピン軌道相互作用とデバイス応用 ・スピン演算子、パウリ行列の復習(演習) ・スピン軌道相互作用(Rashba/Dresselhaus効果) ・スピン軌道トルク-磁気ランダムアクセスメモリ(SOT-MRAM)の原理 ・外因性スピンホール効果の量子力学的理解
授業の方法
授業の予定 6/3, 6/10, 6/17, 6,24, 7/1(ここまで田中), 7/8(大矢) ★当面はオンラインのみで授業を行います。
成績評価方法
期末試験は行わず、レポート提出により単位を認定する予定。
履修上の注意
指示しない
その他
前提となる知識と項目:量子力学、固体物理学の基礎 応用先_分野と項目:物理学、応用物理学、電子工学、エレクトロニクス、情報技術、量子科学技術