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最終更新日:2026年10月16日

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欧州公共秩序思想

フロイト『精神分析入門講義』を読む(2)
精神分析の創始者であるジークムント・フロイトの『精神分析入門講義』(正・続)を2026年度S・Aセメスターで通読します。

『精神分析入門講義』(1916-1917年刊)は、フロイトが自らの発展させた精神分析理論を振り返る形でまとめたものであり、失錯行為(言い間違いなどの「うっかりした」ミス)、夢、神経症という三部構成は、彼の理論体系を概観するのに適しています。まさに「入門」としてうってつけです。

『続・精神分析入門講義』(1933年刊)は講義の文体で書かれていますが、実際には講義でなく、その後の理論的展開/転回を踏まえて書かれた補遺です。フロイト自身の理論をあらためて反省的に捉え直す著作となっています。

周知のとおり、精神分析については、心理学、精神医学、治療実践上の意義について、さまざまな批判的意見があります。現代のほとんどの読者にとって、フロイトの理論をそのまま額面通りに「正しい」ものとして受け取ることは困難でしょう。また、女性や同性愛などに関する彼の発言は、今日から見ると偏見を免れていないように見えます。

しかし、フロイトの著作はその後の学問、とりわけ人文学に大きな影響を及ぼしてきました。20世紀の哲学・思想のいわゆる「言語論的転回」よりはるか前に、言語、理解、解釈などの視点から包括的な理論を構築したフロイトの仕事は、今後も読むべきものとして継承されていくと考えられます。

刊行後すでに100年ほど経っているテクストですが、歴史的な距離を意識しつつ、輪読形式で読んでいきたいと思います。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31M310-5052A
GAS-EU6A05S1
欧州公共秩序思想
斉藤 渉
A1 A2
火曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
可
開講所属
総合文化研究科
授業計画
S・Aセメスターで『精神分析入門講義』(正・続)を通読します。 授業で使用する岩波文庫版は、『精神分析入門講義』(上・下の二巻)、『続・精神分析入門講義』の三冊に分かれていますが、 Sセメスター:『精神分析入門講義』下巻の途中まで Aセメスター:上記の続きから『続・精神分析入門講義』 を読む予定です。ややイレギュラーな形になりますが、可能であれば、通年での受講をお勧めします。 なお、テクストを購入する際、注意点もあるので、初回授業時には入手していなくてもかまいません。
授業の方法
フロイトは「蓄音機なみ」の記憶力があったと自負しており、この『講義』も聴衆を前に話した「後で」書きとめたとされています。また、続編については、実際に講義されることすらありませんでした。 しかし、テクストは全部で35の「講義」から構成され、各回はだいたいテーマ的なまとまりをもっています。そのため、授業では「講義」二回分(続篇については一回分)を読んでいく予定です。 毎回、担当者を決め、授業範囲の内容をレジュメにまとめていただきます。各回最初の30分はレジュメをもとに発表していただき、残りの時間は全員でディスカッションをおこないます。発表者はもちろん、参加者の積極的な発言を推奨します。
成績評価方法
口頭発表(40%)+ディスカッションの参加(60%)を目安に評価します。
履修上の注意
授業では、岩波文庫版の翻訳を使います。各自購入にあたっては注意点があるので、初回授業時には購入していなくてもけっこうです。 フロイト自身はドイツ語で著述をおこないましたが、ドイツ語の知識はなくてもかまいません(知識があると理解の助けにはなります)。 精神分析とその歴史についての知識も必要ありませんが、日本語(や英語)で読める入門書・概説書はたくさんあるので、目を通しておくとよいでしょう。