学内のオンライン授業の情報漏洩防止のため,URLやアカウント、教室の記載は削除しております。
最終更新日:2026年8月26日
授業計画や教室は変更となる可能性があるため、必ずUTASで最新の情報を確認して下さい。
UTASにアクセスできない方は、担当教員または部局教務へお問い合わせ下さい。
開発と貧困II
「ベネズエラ政治経済危機を読む」
ベネズエラ出身の経済学者 Francisco Rodríguez の新著 The Collapse of Venezuela: Scorched Earth Politics and Economic Decline, 2012–2020(ベネズエラの崩壊:焦土政治と経済衰退) を通読し、21世紀ベネズエラの政治危機と経済崩壊の関係を検討する。2010年代のベネズエラは、戦争を伴わない経済危機としては近代史上でも例のない規模の経済縮小を経験した。本書はこの崩壊を、単なる政策失敗や資源依存の結果としてではなく、政権と反政府勢力の激しい政治対立のなかで、経済そのものが政治闘争の舞台となった結果として説明する。Rodríguez は、政治主体が権力闘争の過程で経済に深刻な損害をもたらす行動を「焦土政治(scorched-earth politics)」と呼び、そのメカニズムを実証的に分析している。本ゼミでは同書の精読を通じて、石油収入に依存する「レンティア国家」の政治経済、権威主義体制の持続、制裁や国際関係が国内政治に及ぼす影響などについて理解を深める。関連する研究については適宜紹介するが、授業の中心はテキストの通読と討論に置く。
毎回1章程度を読み進めます。内容理解を深めるため、背景となる政治・経済の事象について参加者が適宜リサーチし、報告していただきます。
ベネズエラの政治経済に詳しい受講生はいないことを前提とします。他のラテンアメリカ諸国、あるいは欧米・日本を含む各国における民主政治、経済危機、政治的分極化、権威主義の台頭などの問題に関心を持つ受講生の参加を歓迎します。
担当教員の専門は人類学であり、主たるフィールドをベネズエラとしています。本ゼミでは政治経済を主題としますが、それらを通じてベネズエラ社会を理解するための基礎とすることを目的とします。
テキストは大部であるため、必要に応じて補講を行い、読破することをめざします。
本ゼミを通じて、受講生がベネズエラの政治と経済に関するメディア情報を批判的に吟味する視座を得ることを目標とします。
MIMA Search