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最終更新日:2024年4月22日
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外国語としての日本語教育II
「全体像」をとらえるための思考法—「分類」と「定義」を考える—
「あなたの研究は先行研究の中にどのように位置付けられますか?」と聞かれて困ったことはないでしょうか。また,調査によって得られた様々な発見を論文の中で列挙したところ,「結果を列挙するだけでは論文にならない」と言われたことはないでしょうか。
これらはすべて,「全体像がとらえきれていない」ということに基づいているものと思われます。
あなたの研究を先行研究の中に位置づけるには,どういう先行研究が存在するのか,その全体像を把握し,それらをいくつかのグループに分類した上で,自分の研究はどのグループに近いのかを考えていく必要があります。また,論文を研究結果の羅列にしないためには,得られた結果どうしがお互いにどういう関係にあるのかを把握し,研究成果がひとつの「全体像」をなすよう再構成していくことが必要になるでしょう。
そのためには,事象を「分類する」という作業が有効と考えられます。また分類のためには,どういう条件を満たした時にどのグループに組むこむのかの「定義」を明らかにしなければなりません。
既存の定義に従って物事を分類していくのは,基本的には退屈な作業かもしれません。しかし,そうした分類基準を自ら作っていくという作業は非常に刺激的ですし,こうした頭の使い方は,説得力のある論文を組み立てていくためには,分野を問わず有効と考えられます。
この授業では,様々な分野で提案された「分類」の試みを学生の皆さんに収集してもらい,その整理を行うとともに,学生の皆さんの興味関心に基づいて「分類」という思考のトレーニングを行っていきます。
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