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最終更新日:2024年4月22日

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言語情報解析演習III

生成言語類型論入門
Chomskyが提唱した生成文法理論とGreenberg以来の("伝統的な")言語類型論は、生得的な言語機能、すなわちUGが存在するかという点や、取り扱う言語データなどに関して対立しており、両者は全く異なる言語理論である、と思われがちである。
この授業では、これが全くの「誤解」であることを示し、生成文法理論と言語類型論の融合、すなわち生成言語類型論研究の可能性を探っていく。ポイントとなるのは、生成文法理論における類型論的データの取り扱い方と極小主義的パラメータ理論である。
授業の流れとしては、まず生成文法理論の進展をパラメータ理論の観点から概観し、生成文法、特に極小主義において用いられる用語や概念を簡単に整理する。その後、両分野の”対立”に関する文献を読み、その対立が誤解であることを見ていく。そして、実際に生成文法の枠組みで行われている類型論的研究に触れ、今後の生成言語類型論研究の可能性を検討する。
統語論だけでなく、形態論や意味論、言語獲得に関する研究も取り上げる予定である。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31M200-0430A
言語情報解析演習III
小田 博宗
A1 A2
水曜3限
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講義使用言語
日本語、英語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
総合文化研究科
授業計画
I. 生成文法とパラメータ理論の概観 II. 生成文法と言語類型論の対立に関する議論 III. 生成言語類型論研究の紹介と議論 IV. 受講者による研究発表
授業の方法
基本的には担当教員による講義形式で進めるが、受講者に類型論研究に関する論文を紹介してもらう演習形式もとる。学期末には、受講者自身の研究を発表してもらう。
成績評価方法
担当論文の紹介、受講者自身の研究発表、レポートによる。
教科書
教科書は指定しない。適宜文献を紹介する。
参考書
Roberts, Ian (ed.) (2017) The Oxford Handbook of Universal Grammar. Oxford: Oxford University Press. Song, Jae Jun (ed.) (2011) The Oxford Handbook of Linguistic Typology. Oxford: Oxford University Press.
履修上の注意
言語科学基礎論I(統語論入門)、もしくはそれに類する授業を履修していること、あるいはそれに相当する統語論の基礎知識を持っていることが望ましい(が、必須ではない)。生成言語学を専門としない学生を含め、様々な専門の学生を歓迎する。