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最終更新日:2022年4月21日

生存とライフスキルI

開発の人類学 入門・演習
 文化人類学は植民地主義と伝統文化の消失を導きかねない社会開発の現象に対し早くから警告を発し、批判もしてきた。一方、20世紀の中盤を超えたあたりで、徐々により良い社会開発の在り方を探るためにこの学問の知見が応用・活用されるようにもなった。その取り組みは開発実践に相対的なものの見方と、住民参加型の姿勢とノウハウをもたらした。20世紀終盤には、開発を脱構築して現象そのものを批判的に見つめる視点が登場する。今世紀初めには、開発現象を、より現場目線から見つめ直して取り組むための考察と実践を導く。
 本授業では前半(S1ターム相当期間)は、主として社会開発と文化人類学とのこれまでの関わり合いを開発の人類学ととらえ、この領域でどのような議論が展開されてきたかを考察する。さらに余力があれば最新の研究に関しても考察を広げてゆく。
 後半(S2ターム相当期間)は、S1ターム開講の「入門ゼミ」の講義内容を踏まえ、関連する民族誌や研究論文の講読を行っていく。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31D290-0150S
GAS-HS6B05L2
生存とライフスキルI
関谷 雄一
S1 S2
木曜2限
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教室
講義使用言語
日本語、日本語/英語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
総合文化研究科
授業計画
前半 1 イントロダクション 2 古典的研究事例 : 文化人類学者が開発の問題を取り上げた黎明期の古典を扱う。 Edward H. Spicer, ed. Human Problems in Technological Change : a casebook. Russell Sage Foundation, 1952. Ward H. Goodenough, Cooperation in Change : an anthropological approach to community development. Russell Sage Foundation, 1963. 3 脱植民地主義のための開発:フレイレに始まる脱植民地主義の開発思想の流れを追う。 パウロ・フレイレ著,小沢有作他訳,『被抑圧者の教育学』(A.A.LA教育・文化叢書 4) 亜紀書房,1979. 4 開発批判 : 開発を批判し伝統社会を擁護すべきとする人類学の研究を扱う。 David Price, Before the Bulldozer: The Nambiquara Indians and the World Bank. Seven Locks Press, 1989. 5 参加型開発: PRA&PLAにつながる参加型開発が導かれた思想の過程を追う。 ロバート・チェンバース著,穂積智夫&甲斐田万智子監訳,『第三世界の農村開発:貧困の解決‐私たちにできること』明石書店,2000. 6 土着の知識・技術の見直し: IT&IKを開発に活用しようとする研究を扱う。 松園万亀雄著 「文化人類学と開発援助-西ケニア、グシイ社会における男性避妊をめぐって」in 松園万亀雄他編『みんぱく実践人類学シリーズ1 人類学と国際保健医療協力』明石書店 [2008] pp. 25-60. 7 開発の脱構築: ‘90年代以降登場する開発の脱構築論などを追う。 James Ferguson, The Anti-Politics Machine: Development, Depoliticization, and Bureaucratic Power in Lesotho. Univ. of Minnesota Press, 1994. Arturo Escobar, Encountering Development: The Making and Unmaking of the Third World. (Princeton Studies in Culture/Power/History), Princeton U.P. 1994. 後半 1 参加型開発(その実践): 参加型開発の方法論について理解する。 Jennifer Rietbergen-McCracken & Deepa Narayan, Participation and Social Assessment: Tools and Techniques. World Bank,1998. 2 国際開発と社会科学: 21 世紀の国際開発と社会科学の役割について考える。 Randall M. Packard & Frederick Cooper eds. International Development and the Social Sciences: Essays on the History and Politics of Knowledge. University of California Press, 1998. 3-4 国際協力系民族誌 : 国際開発協力の現場を人類学的視点から切り取った考察を扱う。 Richard Rottenburg, Far-Fetched Facts: A Parable of Development Aid (Inside Technology), translated in English by Allison Brown & Tom Lampert, The MIT Press, 2009. David Mosse, ed. Adventures in Aidland: The Anthropology of Professionals in International Development. Studies in Public and Applied Anthropology Vol.6, Berghahn Books. 2011. 5 日本の開発援助と人類学 日本における開発援助と人類学の発展史を追う。 佐藤寛&藤掛洋子[編]『開発援助と人類学:冷戦・蜜月・パートナーシップ』明石書店,2011. 6 分配の政治学: 途上国における貧困層を対象とした社会保障制度の取り組み James Ferguson, Give a Man a Fish. Duke University Press 2015. 7 新自由主義経済における開発の展開に関するマルチサイトな考察。 Tania Murray Li, Land’s End: Capitalist Relations on an Indigenous Frontier. Duke University Press. 2014.
授業の方法
前半は講義、後半は文献講読と議論が中心となる。
成績評価方法
毎回のリフレクションペーパー(日本語でも英語でも可)の内容などを踏まえて総合的に評価する。
教科書
開講時に説明する。
参考書
開講時に説明する。
履修上の注意
学部・大学院の合併授業となる。
その他
第3回目からは対面とオンラインの併用形式となる。