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最終更新日:2025年4月21日
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アジア太平洋文化交流論II
近世日本思想史史料会読
昨年度に引き続き荻生徂徠『蘐園随筆』(正徳四年〔1714〕刊)を会読する。荻生徂徠は、江戸時代を屈指の大学者であり、その影響は当時の学芸の各方面に及んだ。今回取り上げるのは彼が独自の学問体系—いわゆる徂徠学—を確立する前、いまだ朱子学者であった時代の『蘐園随筆』である。『蘐園随筆』の議論は、徂徠学確立以後の切れ味鋭い議論に比べれば面白みに欠けるかもしれないが、初期の頃の徂徠の関心の所在や彼の思想上の曲折が窺われて興味深い。該書を丁寧に読むことで、徂徠学に帰結しなかった初期徂徠の思考について考えたい。近世日本思想史を研究する上で、漢文訓読の知識は欠かせないので、基本的には訓読を用いて授業を進める。今年度のSセメスターは巻三から読み始める。
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