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最終更新日:2025年4月21日

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文化認識論A

自然の人類学ー入門ゼミー
文化人類学では近年、従来のように人間のみに焦点を当てて「文化」や「社会」の問題を論じるのではなく、人間とそれを取り巻くもの(生物・非生物・人工物)の関係を考察していく見方が重要になってきている。文化人類学の外でも大きな注目を引いてきたティム・インゴルドやエドゥアルド・ヴィヴェイロス・デ・カストロなどの人類学者の著作(ブリュノ・ラトゥールの科学人類学もこれに加えることができる)や、マルチスピーシーズ民族誌と呼ばれる流れがそれに当たる。

「自然の人類学」は、こうした流れの全体をまとめた分野名である。なおここで「自然」とは、人間と自然を二項対立として捉えるのではなく、むしろ、すべての人間的・人為的なものが「自然」に含まれると捉える。したがって、論理的に言えば、従来文化人類学が扱ってきた文化・社会の問題もそこに内包されるということができる。

このS1タームの授業の目的は、「入門ゼミ」としてこの「自然の人類学」のもっとも特徴的な部分を示すことである。より具体的には、いわゆる存在論的人類学を中心に、生態人類学、マルチスピーシーズ民族誌等(場合により民族誌映画なども)を扱っていく。授業形態としては講義と演習を混ぜ合わせて行っていく予定である。

なお、この授業は、内容的には、S2タームの「文化人類学特論II-A」に連続してゆき(別途登録が必要)、こちらのS2ターム科目では、「自然の人類学」の現代的展開として「garden/gardeningの人類学」という実験的なテーマを取り扱う。もちろんS1タームのみの受講も可能である。

※この授業は後期課程との合併授業です。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31D210-4020S
GAS-IC6B26L1
文化認識論A
箭内 匡
S1
木曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
1
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
総合文化研究科
授業計画
 大雑把に以下の流れを想定しているが、変更もありうる。  時間や参加者の数にもよるが、できれば参加者の関心もある程度考慮して進めていく予定。 第1回 導入(講義)、焦点合わせ 第2回 生態人類学の周辺で  第3回 「自然」をどう捉えるか 第4回 「存在論」の周辺で 第5回 「存在論」の周辺で(続) 第6回 マルチスピーシーズ民族誌の周辺で 第7回 マルチスピーシーズ民族誌の周辺で(続)  または 映像的アプローチ
授業の方法
講義と授業参加者による発表を組み合わせて行う。
成績評価方法
授業への参加度、発表、レポート等による。
教科書
なし。
参考書
箭内匡『イメージの人類学』(せりか書房)、特に第6章〜第9章。
履修上の注意
・参考書として挙げた『イメージの人類学』の第6章〜第9章は、授業期間前・中・後を問わず、一読するのが望ましい。 ・提供する毎回の課題文献(日本語または英語)は授業前に目を通しておくこと。 ・授業参加者の数にもよるが、発表担当の場合はしっかり準備すること。 ・日本語よりも英語の方が得意な学生は、英語でも発言・発表も大いに歓迎する(大部分の文献は英語でも読めるはず)。