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最終更新日:2026年10月16日

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ジャンル交渉論I

明治36~37年を読む
明治36年から37年は、明治文学における転換期にあたる。明治36年には尾崎紅葉が歿し、それまで隆盛を誇った硯友社が一気に瓦解した。一方で、本格的な自然主義の時代の到来は、明治38年の島村抱月の帰朝を待たねばならず、花袋・藤村・白鳥・天外らに加え、紅葉の死によって方向性を見失った風葉・秋声ら一部の硯友社系の作家たちが、いまだ日本文学への定着を模索している時期であった。明治末~大正期にかけての近代文学の再出発は、自然主義の勃興に加えて明治38年の夏目漱石の登場、明治41年の森鷗外の復活によって象徴されるが、明治36-37年はその直前にあたり、いまだそうした方向性も定まってはいない。また、社会的に見れば、明治37年の日露戦争勃発が大きな出来事として特筆される。
今年度の大学院の演習では、この2ヶ年に書かれた作品を取り上げ、硯友社を中心とする明治中期文学の終焉と、いまだ見えていない明治後期~大正期文学への交代劇について考える。
Aセメスターの本授業は、Sセメスターから連続して行うものであり、Sセメで取り上げなかった作品を扱い、この時期の文学状況についての理解を深めることを目的とする。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31D210-0930A
GAS-IC6C21L1
ジャンル交渉論I
出口 智之
A1 A2
木曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
可
開講所属
総合文化研究科
授業計画
受講生の発表によって構成される授業である。この授業では、取り上げる作品を教員が選定することはせず、受講生が自身の発表に向けて、扱いたい作品を各自で選定することとする。選定の基準は、上記のとおり明治36-37年に書かれた/発表されたことのみが条件で、ジャンル・形式は問わない。長篇小説の選定も妨げないが、受講生の繙読負担を考え、発表順をセメスター後半に回す措置もありうる。 なお、参考までにこの2ヶ年に書かれた/発表された著名な作品としては、泉鏡花「伊勢之巻」・幸田露伴「雁坂越」・島崎藤村「老嬢」・国木田独歩「運命論者」(以上短篇)、小杉天外「魔風恋風」・幸田露伴「天うつ浪」・木下尚江「火の柱」「良人の自白」・菊池幽芳「乳姉妹」・泉鏡花「風流線」(以上中長篇)、長田秋濤「椿姫」(翻訳)、佐佐木信綱『おもひ草』・正岡子規『竹之里歌』(短歌)、児玉花外『花外詩集』・幸田露伴『出廬』・島崎藤村『藤村詩集』(以上近代詩)、岡倉天心「日本の覚醒」・田山花袋「露骨なる描写」(以上評論)などがあるが、研究対象をこれらに限定するものではない。なお、このリストからは、Sセメスターにてすでに取り上げた作品は除外している。
授業の方法
上述のとおり、原則としてすべて受講生による発表で構成される。 全受講生に積極的な発言を求めるので、事前にテキストを読んで準備してくることは必須である。
成績評価方法
原則として発表の内容を評価の対象とし、これに発言等の状況を加味して平常点として採点する。
履修上の注意
発表担当となった回の授業は絶対に欠席せず、必ず発表を行うこと。また、授業で扱う作品は全受講生が各授業日までに必ず読了してくること。 初回授業から対面で実施する。