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最終更新日:2026年4月20日

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パフォーミング・アーツ論I

「予測」のからくり[標本集]
Behaviorism(振る舞い主義 aka 行動主義)の批判的研究の第二弾として、Sセメスターに行なった《「振る舞い」のからくり》に続けて、「予測」という概念をめぐる文献のつまみ食い的読解作業を行ないます。二〇世紀初頭に心理学の鬼子として登場した振る舞い主義においては、当初から人間の振る舞いの「予測(prediction)」と「制御(control)」があからさまに目指されていました。このうち「制御」の方が広告業界において「影響」という言葉でオブラートに包まれた後、現在のインターネットを席巻する「インフルエンサー」などの形象に流れ着いていることを前回の授業では確認しましたが、「予測」の方はとりわけ20世紀後半における機械学習の発展に結びつき、最近話題を呼んでいるChat GPTやマイクロターゲティングなど人工知能を用いたオンライン技術の根幹に据えられるようになっています。またそれと同時に「予測」という概念には、未来志向の研究ではほとんど顧みられることがないものの、西洋哲学における因果論や帰納法に関する長年の議論が畳み込まれています。そして、その議論の軸に(こっそりと)置かれていた「経験論の機械化・数値化」をめぐる諸々の問いかけは、現在の技術環境を考えるにあたってとりわけ大きな示唆を与えてくれるかもしれません。

とはいえ「予測」をテーマにする以上、このようなシラバス自体がセメスター中に行なわれる議論の流れを教員があらかじめ予測することとで組み立てられるということに対しても自覚的にならざるを得ません。そこで、今回は中井がいつものように1セメスター分のスケジュールを先立って構想するのではなく、初っ端の段取りと大雑把な参考文献リストだけを提示した上で、受講生が議論の流れを予測しながらそのつど読む文献を自由に選んでいくという方法で進めることで、「予測」という行為を実践的(パフォーマティブ)に探求することを目指します。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31D210-0290A
GAS-IC6A24L1
パフォーミング・アーツ論I
中井 悠
A1 A2
月曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
総合文化研究科
授業計画
データとして議論に関わりのあるかもしれない参考文献を列挙しておきます: David Hume, "An Enquiry Concerning Human Understanding/Of Miracles" (1747) /ヒューム『人間知性研究/奇跡論』 Judea Pearl and Dana Mackenzie "The Book of Why: The New Science of Cause and Effect" (2018)/ジューディア・パール+ダナ・マッケンジー『因果推論の科学:「なぜ?」の問いにどう答えるか』 Jakob Hohwy "The Predictive Mind" (2013)/ヤコブ・ホーヴィ『予測する心』 Igor Tulchinsky + Christopher Mason "The Age of Prediction: Algorithms, AI, and the Shifting Shadows of Risk" (2023) Mark Hansen "Feed-Forward: On the Future of Twenty-First-Century Media" (2015) Kate Crawford "Atlas of AI" (2021)
授業の方法
毎回、論文ないし書籍のチャプターを読み、レスポンスを提出した上で議論します。最初の数回は中井が読む文献を指定するかもしれませんが、そのあとは受講生が議論の流れを予測しながら文献を選んでいきます。
成績評価方法
レスポンスの提出、議論への参加、出席などを踏まえた自己採点を基本とします。
教科書
読むテクストはPDFで配布します。
参考書
参考テクストもPDFで配布します。
履修上の注意
レスポンスの提出、議論への参加、出席を条件に聴講も認めます。