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最終更新日:2025年4月1日

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言語情報科学特別講義II

イヴ・セジウィックのクィアなスタイル/Eve Sedgwick’s Queer Style
初期クィア・スタディーズを牽引した理論家のひとりであるイヴ・コソフスキー・セジウィックの(ほぼ)全理論テクストを横断しながら、セジウィックのクィア理論におけることばのパフーマティヴな役割について考えます。各授業の前半では、セジウィックがそれぞれのテクストで提示した概念(ホモソーシャルな欲望、ガラスのクローゼット、「ペリパフォーマティヴィティ」など)について講義形式で説明しますが、授業後半のディスカッションでは、テクストの精読を通してセジウィックがどのようなトーンやシンタックス、語彙や間テクスト性を用いてクィアネスを実演し、理論化しているかを検討します。本講義ではこうした精読によってセジウィックのことばの眩さとそのクィアなアフォーダンスに触れ、セジウィックが「修復的読解」と呼んだ解釈のモードを実践することを目指しながら、言語とセクシュアリティの相互関係について考えます。また、一九八〇年代から二〇〇〇年代に及ぶセジウィックの仕事を検討するなかで、各テクストの発表当時クィア・スタディーズ内で議論されていた問題やその歴史・社会コンテクストについても検討し、初期クィア・スタディーズの歴史を学んでいきます。

Reading across the oeuvre of a leading theorist of early queer studies, Eve Kosofsky Sedgwick, this course explores the role of language and performativity in her theorization of queerness. While the lecture part of each class introduces the students to some of the theoretical concepts Sedgwick has developed in each work—homosocial desire, the glass closet, and “peri-performativity” among others—the discussion part aims to close-read her texts, attending to how she mobilizes tone, voice, syntax, vocabulary, and intertextual references to theorize and perform queerness. Through exploring the éclat of Sedgwick’s performative use of language and its queer affordances, this course will query the mutual articulation between language and sexuality, aiming towards what Sedgwick called a reparative mode of reading. By reading Sedgwick’s work from the 1980s to the 2000s, students will also become acquainted with the earlier history of queer theory, examining the central issues and debates in the field as well as their social and historical contexts.
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31D200-1520S
言語情報科学特別講義II
岸 まどか
S1 S2
集中
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講義使用言語
日本語、英語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
総合文化研究科
授業計画
7月24日(木)、25日(金)、28日(月)、29日(火)、30日(水)、31日(木)の六日間の集中講義です。初回の24日のみ3限から5限までで、その他の日は3限と4限に開講します。 7月24日(木)初回イントロダクション/The Coherence of Gothic Conventions/ Between Men 7月25日(金)Epistemology of the Closet 7月28日(月)Tendencies 7月29日(火)Touching Feeling 7月30日(水)A Dialogue on Love 7月31日(木)セジウィックのヴィジュアル・アート/研究発表兼ワークショップ
授業の方法
基本的に各回授業の前半は講師がそれぞれのテクストが置かれた歴史・社会的文脈やその当時のクィア・スタディーズの流れを考察しながらテクスト全体についての講義を行い、後半はテクストの指定箇所(英文で100ページ程度、2-3章)の精読に基づいたディスカッションを行う予定です。ただし最終的な授業形態は受講者の人数と関心領域を考慮して、初回のイントロダクションの時に決定します。 受講者には、毎回授業前に該当テクストを読んで気になったパッセージを引用し、そこに見られる具体的な言語の使用がどんな効果をもたらし、どんな問いを開くのかなどについてレスポンスペーパーを書いてきてもらい、これを基にして授業でディスカッションを行います。最終レポートではそれぞれの研究関心に沿って自由にセジウィックの提示した概念や言語の用法を活かしてもらいたいと思いますので、授業最終日にはそのレポートの土台となるよう、ワークショップ兼研究発表会を行います。
成績評価方法
ディスカッションへの参加、レスポンスペーパー、研究発表、および期末レポートに基づいて総合的に判断します。
教科書
Eve Kosofsky Sedgwickによる以下のテクストを使用します。A Dialogue on Loveは全体をディスカッションの対象とするため、各自購入することをすすめますが、その他のテクストに関しては、ディスカッションの土台とする部分(各テクストから2-3章)を、五月初旬を目処にPDFをUTOL(もしくはGoogle Classroom)にアップロードする予定です。なお、もしA Dialogue on Loveが日本で入手しにくい場合には代替案を考えます。いずれにしても受講者には五月に一度連絡をいたします。 oBetween Men: English Literature and Male Homosocial Desire (Columbia UP, 2016 (1985)) 初版は1985年ですが、新たな序文の付け足された2016年版を使用します。 oEpistemology of the Closet (U of California P, 2008 (1990)) 初版は1990年ですが、新たな序文の付け足された2008年版を使用します。 oTendencies (Duke UP, 1993) oA Dialogue on Love (Beacon Press, 2000) oTouching Feeling(Duke UP, 2003)
参考書
Sedgwickによる以下のテクストについては、参考テクストとして授業で触れます。 oThe Coherence of Gothic Conventions (Arno Press, 1980) oFat Art, Thin Art (Duke UP, 1994) oThe Weather in Proust (Duke UP, 2011)
履修上の注意
授業ディスカッション時には(全編を対象とするA Dialogue on Loveを除き)原文テクストから抜粋した一部を用いますが、より深い理解のためには開講前に各テクストを各自通読しておくことをおすすめします。授業では原文テクストを使用しますが、日本語翻訳があるテクストについては、補助的に翻訳を使用しても大丈夫です。 受講者の積極的な参加を求める授業ですので、お互いの意見と立場を尊重しながら安心してディスカッションを行える環境づくりを目指します。質問がある場合には講師にメールでご連絡ください。