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最終更新日:2024年4月22日

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外国語としての日本語教育II

ひとの語りから「社会的現実」をあぶり出す〜「ライフストーリー研究」の意義を考えよう
ひとは何を思って言語を使い、学んでいるのか、どのような価値観によって言語についての判断を行っているのか、またそうした価値観はどのようにして形成されていくのか。このように、「言語を使う人間とはどういう存在か」という問題意識から研究を始めようとするときには、客観的なデータに基づいて、というより、個人の「語り」を通じて主観的意識を、また「社会的現実」を再構成していくということが求められます。近年そういった観点から、「ライフストーリー研究」が注目を集めつつあります。
しかしひとくちに「ライフストーリー研究」といっても、研究者によってその捉え方は様々です。また「主観的な語り」に基づき、「研究」の名に値する論考を展開していくための明確なやり方が確立しているわけではなく、それぞれの研究者が迷いつつ、様々な試みを行っている状況と思われます。
この授業では、ライフストーリーに基づく研究そのもの、またライフストーリーについてメタ的に書かれた論考を批判的かつ共感的に読み、参加者同士のディスカッションを積み重ねることによって、「主観的意識」「社会的現実」について研究することの意義について、自分なりの見識を作り上げていくことを目指します。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31D200-1260S
GAS-LI6E06L1
外国語としての日本語教育II
宇佐美 洋
S1 S2
月曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
総合文化研究科
授業計画
ライフストーリーに基づく研究そのもの、またライフストーリーについてメタ的に書かれた論考を、参加者同士のピア・リーディングにより読み深め、考えたことを発表するとともにディスカッションを行います。また参加者の関心に基づき、実際にライフストーリーインタビューとその分析を行うこともあります。
授業の方法
講義、論文のピア・リーディング、ディスカッション、プレゼンテーション等
成績評価方法
授業への参加状況(授業で適宜出題する振り返り課題への回答、プレゼンテーションの内容等を含む)および最終レポートを評価の材料にします。
教科書
「教科書」という形では指定しません。
参考書
三代純平 編(2015)『日本語教育学としてのライフストーリー』くろしお出版 桜井厚・石川良子 編(2015)『ライフストーリー研究に何ができるか』新曜社 桜井厚(2002)『インタビューの社会学: ライフストーリーの聞き方』せりか書房 等
履修上の注意
この授業に参加するために特別な予備知識は必要ありません。一人一人の学生がすでに持っているものをそれぞれ提示し,話し合いを行う過程において他者から学び,お互いの考えを調整しながら,自分たちなりの新しい概念を形成していくことを目指しています。 言語そのものというより,言語を使用する人間のあり方に関心を寄せる学生にとって有益と考えています。