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最終更新日:2026年10月16日

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言語態基礎論I

「越境」を問い直す――ポスト冷戦と日本文学――
ポスト冷戦(Post Cold War)とは一般に、1991年のソ連崩壊を起点として、アメリカ合衆国が唯一の覇権国家として主導する国際秩序が展開した時期を指す。他方で、この時期には「グローバル(地球規模)」という言葉とそれに基づく世界認識が急速に広がり、環境問題、国際協力、人権などが人類共通の課題として理解されるようになった。こうした一見普遍的な問題意識もまた、ヒト・モノ・情報の移動を支えるアメリカ中心のインフラストラクチャーのもとで成立してきた側面を持つ。本授業では、このような「グローバル」の条件を可視化し、その歴史的・政治的前提を相対化する視点を重視する。

では、同時代の日本社会はどのような状況にあったのか。いわゆる「政治の季節」が遠のくなかで、日米同盟は生活条件として不可視化され、バブル経済のもとで「アジアの優等生」という自己像が広く流通していた。また、こうした熱狂を「グローバル市民」の位置から相対化する視点そのものも、同時代の地政学的条件によって可能となっていたと言える。本授業では、こうした歴史的状況が文学にどのように映し出されているのか、また文学がそれにどのように応答し、格闘してきたのかを検討する。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31D200-1060S
GAS-LI6D18L1
言語態基礎論I
逆井 聡人
S1 S2
月曜2限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
可
開講所属
総合文化研究科
授業計画
本授業では、「越境の時代」として語られてきたポスト冷戦期を、三つのレベルから検討する。第一に、グローバル資本主義のもとで進行した人・言語・文化の移動(テーマ①)。第二に、沖縄や在日朝鮮人文学に見られるように、依然として持続する軍事・主権・市民権の境界(テーマ②)。第三に、ポップカルチャー環境のなかで政治や歴史が不可視化される感性の形成(テーマ③)である。これらを通して、ポスト冷戦とは境界の消失ではなく、境界の再編成とその不可視化の過程であったことを、文学を手がかりに考察する。
授業の方法
演習形式。発表と質疑応答。
成績評価方法
発表60%(発表30%、資料30%) 議論への貢献度40%
履修上の注意
初回で発表担当を決めます。一人最低一回は発表してください。