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最終更新日:2024年10月18日

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表現としての日本語I

近世の『万葉集』注釈を読む。 Reading annotations and commentaries of Man'yoshu in the early modern Japan.
本居宣長の門人である国学者(和学者)城戸千楯が、『万葉集』の版本に膨大な書き入れを施した新出の一本があり、そこには千楯が得た様々な情報や解釈等が書き入れられている。その資料の解読を通じて、くずし字解読を含めた日本古典籍書誌学の知識や、近世における古典読解の方法や文化状況等についての理解を深められるようになる。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31D200-0950A
GAS-LI6D05L1
表現としての日本語I
青山 英正
A1 A2
火曜3限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
開講所属
総合文化研究科
授業計画
1古典籍の扱い方について、2.版本書誌学、3写本について、4書誌の取り方、5『万葉集』の諸本について、6近世の『万葉集』注釈の概要、7本居宣長の学問的位置づけ、8宣長以降の国学(和学)、9実際に一首ずつ書き入れを読み解く。
授業の方法
上記1~8までは講義と実習(古典籍に実際に触れながら実際に受講生が書誌を取る等)との併用。 9以降は受講生が一人一首を担当して発表し、その後ディスカッションをしながら進める。
成績評価方法
授業への参加状況(発表・発言など)50%、レポート50%
教科書
・教科書は無し。使用する本はプリントや画像データで配付する。また、参考にすべき注釈書等は講義の際に随時指示する。
参考書
・国学についての概要は、國學院大學日本文化研究所編『歴史で読む国学』(ぺりかん社、2022年)をおすすめする。 ・近世の『万葉集』注釈については、城﨑陽子『近世国学と万葉集研究』(おうふう、2009年)、大石真由香『近世初期『万葉集』の研究』(和泉書院、2017年)に目を通しておくと良い。 ・くずし字については、児玉幸多編『くずし字用例辞典』、同『くずし字解読辞典』(いずれも東京堂出版)が必携(類似の辞典は多いが、上記のものが定番)。 ・『万葉集』書き入れ本の研究については、青山英正「大東急記念文庫所蔵の城戸千楯書入本『万葉集』について : 荒木田久老説を中心に」(『かがみ』第51号、2021年3月)も参照されたい。 ・書誌学については、中野三敏『江戸の版本』(岩波書店、1995年)、堀川貴司『書誌学入門』(勉誠出版、2010年)が入門編として最適。橋口侯之介『和本入門』『江戸の本屋と本づくり』(いずれも平凡社ライブラリー)にも目を通しておくと理解が深まる。
履修上の注意
くずし字読解の基本を身に付けていることを前提とするので、くずし字を学んだことのない方は、柏書房等からいろいろなテキストが出ているので、レベルに合わせて購入するなどし、事前にある程度身に付いておいてほしい。