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最終更新日:2024年10月18日
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初年次ゼミナール文科
ディレンマとつきあう平和構築
【共通目標】
大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。
「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。
【この授業の目標・概要】
武力のせいで平和がこわれることもある一方で、武力によって平和がつくられることもある。このすっきりとは割り切れないディレンマこそ、戦争と平和の学問として出発した国際政治学が抱え続けてきた最も大きな難問の一つといってよいだろう。そして、このようなディレンマは、国際政治の至るところにみつけることができる。
この授業では、国際政治学の一分野である広義の「平和構築論」に焦点を当て、そこにみられるディレンマの分析を通して、国際政治の構造自体を理解することを目指す。具体的には、平和な状態の回復を目指す政策(人道的介入、対テロ武力行使、人道支援、仲介など)、維持を目指す政策(平和維持活動など)、定着を目指す政策(狭義の平和構築活動=国家建設、国際刑事裁判、和解など)を扱う。
履修者が学期末に到達することを期待される目標は、以下の6点である。
①平和構築に関する専門的な文献の意義や問題点を指摘することができる(課題文献の輪読で訓練⇒小論文に活かす)
②平和構築に関する資料や文献を自ら適切に収集することができる(課題文献の輪読で訓練⇒小論文に活かす)
③懐疑的な読者の存在を常に意識して、予想される反論にあらかじめ応答することができる(簡易ディベートで訓練⇒小論文に活かす)
④平和構築のあらゆる段階に存在するディレンマについて、何が問題かを事例を挙げて説明することができる(すべての回で訓練⇒小論文に活かす)。
⑤平和構築のあらゆる段階に存在するディレンマについて、それが生じる原因を事例を挙げて説明することができる(すべての回で訓練⇒小論文に活かす)。
⑥平和構築のあらゆる段階に存在するディレンマについて、それを管理したり解決したりする方法を事例を挙げて説明することができる(すべての回で訓練⇒小論文に活かす)。
【学術分野】国際関係
【授業形態】ディシプリン型
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