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最終更新日:2026年10月16日

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初年次ゼミナール文科

1920年代の日米関係を外交史料から読む――ワシントン体制のなかの震災・移民・金融――
【共通目標】
 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。
  「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。


【この授業の目標・概要】
 2025年1月の第二次トランプ政権の発足によって、日米関係や日本の安全保障のあり方について、従来の軌跡をふまえた新たな展望が今日より求められるようになっている。この授業はそうした未来への展望を得る手がかりの一つを、過去の日本の歴史、具体的には、「ワシントン体制」と構成の研究者に呼ばれるアジア太平洋地域の多国間安全保障体制(戦後日米関係におけるハブ&スポークス型の同盟とは異なる)のもとで、安定性と不安定性を同時に内包していた1920年代の日米関係史に見出そうとするものである。そこには、第一次世界大戦中に大陸への対外膨張を続けた「五大国」日本をいかに国際協調枠組みに繋ぎとめるかという問題にとどまらず、大震災からの復興や移民排斥問題にどのように対応するかという現代の政治外交と通じる争点も見られた。こうした時代に当時両国の外交官たちが残した外交史料を、できるだけ厳密かつ豊かに読み解くための訓練に従事することで、戦間期の政治外交史・国際関係史研究にどのようなフロンティアがあり、どのように貢献していく余地があるのかを体感していただく。
 開戦過程を除くと、1930年代を含めて戦間期の日米関係に関する歴史研究は意外に多くない。授業ではまず戦間期の日米関係史に関する大家の信頼できる知見を共有した上で、日本外交文書、外務省記録、FRUS、RG59といった公刊・未公刊史料を講読する。最終的に小論文では、各自で入手した特定の外交史料についての、できる限りの厳密な分析に基づく、先学と異なる独自の視点と知見を提供する(その意味で、学問の発展に少なくとも中長期的に貢献しうる)小論文を完成させることを目標とする。


【授業形態】ディシプリン型  
MIMA Search
時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31750
CAS-FC1510S1
初年次ゼミナール文科
前田 亮介
S1 S2
火曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
第1回・第2回については、PDF版シラバスの「初年次ゼミナール文科」冒頭のページと、UTOLの「初年次ゼミナール文科(総合)」コース(ログイン後の画面の時間割の下に表示)で案内する。初回授業までに必ず確認しておくこと。 ------------------------------- 第3回 ガイダンスと各自の自己紹介 第4回 日本政治外交史研究の成果を読む①(北岡伸一『増補版 清沢洌』) 第5回 日本政治外交史研究の成果を読む②(北岡伸一『増補版 清沢洌』) 第6回 アメリカ政治外交史研究の成果を読む(久保文明『フランクリン・ローズヴェルト』) 第7回 教員による講義(先行研究の探し方、史料収集の方法など)、各自のタイトル案提出 第8回 史料を読む①(『日本外交文書』、「外務省記録」を予定) 第9回 史料を読む②(FRUS、RG59、を予定) 第10回 第1次小論文構想発表とディスカッション 第11回 第1次小論文構想発表とディスカッション 第12回 第2次小論文構想発表とディスカッション 第13回 第2次小論文構想発表とディスカッション     まとめ
授業の方法
*全ての授業で小論文が課される。 -------------------------------- 講義形式と、ゼミ形式を組み合わせて行なう。 ゼミ形式(第4回~第13回)のうち、第4回~第6回、第8回~第9回は、課題文献・史料を読んできた上で、教員の設定したお題に基づくA41枚相当のペーパーを毎回作成する。ペーパーはレジュメ形式ではなく完全な文章形式とし、タイトルをつけたうえでGoogleドライブで事前に全員に共有する。参加者は毎回、必ず発言すること。また、第7回も、事前に小論文のタイトル案を準備してもらう。 そして小論文執筆にむけた第10回~第13回には、全体を2班に分けた上で、計2回の準備報告を行なう。当該回の報告者は、事前に先行研究や問題関心の概要を記したペーパーを配布する。冒頭の数段落を執筆してもらい、ランダムに添削したり、ピアレビューを取り入れることも考えている。
成績評価方法
出席、報告および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。
履修上の注意
初年次ゼミナールの授業は20名前後で編成される。同一時間帯に複数の初年次ゼミナールの授業が開講される。各自が参加すべき授業の曜限はクラスごとに指定されており、その範囲で選択をおこなう。 第4回~第6回、第8回~第9回は、全員が毎回、課題文献を読んできた上で、A41枚相当のフルペーパーを執筆する必要があり、第10回~第13回は2回にわたる小論文の準備報告がある。予習の負担は相応に重いと理解されたい。 また、授業の形式上、皆勤が前提であり、無断欠席は厳禁とする。 教科書に指定した2冊は、各自生協などで入手し、持参すること。 授業中は、報告者や他の参加者、さらに教員への積極的な(そして批判的な)コメント・質問を歓迎するが、自分と異なる意見が存在することを前提とした、相互に敬意をもったコメントを心がけるようにしてほしい。