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最終更新日:2026年10月16日

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初年次ゼミナール文科

ヴァーチャル世界からの文化人類学入門
【共通目標】
 大学では「問い」の「答え」を探求する前にまず「問い」自体を自分で見つける必要があるという点を理解し、学ぶ姿勢の根本的な転換を目指す。授業を通じて「問い」の立て方、「理論」についての考え方、「研究方法」の設定の仕方、学術資料の収集の仕方、議論の根拠の導き方、論述の組み立て方などのアカデミックスキルに触れ、それらを習得する。また、自分が取り組む「問い」が学術的・社会的に意義のある「問い」であることを主張する必要性を理解する。
  「問い」の「答え」を導くに当たって必要な、先行研究の理解とオリジナリティの主張の方法(剽窃の防止を含む)、議論と根拠の関係などといったより基礎的な作法および図書館などの研究リソースの利用方法を、第2回の合同授業で学ぶ。


【この授業の目標・概要】
 20世紀の文化人類学は、かつて「未開」と呼ばれていたような、西欧近代にとって「他なる」社会において息の長いフィールドワーク(「民族誌的フィールドワーク」と呼ばれる)を行い、⼈間の⽣についての様々な清新な知⾒をもたらした。しかし今日では、その研究方法を、法、経済、教育、医療、科学、アート等の現代的な対象にも適用して大きな成果を上げている。今日、「人類学者のように考える」(“thinking like an anthropologist”) とは一体どんなことなのだろうか? ところで、21世紀においてインターネット上の仮想世界という新しい「他なる」世界に踏み込み、20世紀人類学を踏まえつつ先進的な研究を行った例として、アメリカの文化人類学者トム・ベルストルフの民族誌 Coming of Age in Second Life: An Anthropologist Explores the Virtually Human (2008)がある。本授業の前半では、このベルストルフの研究(英語、抜粋中心)をまず読んでそこからインスパイアされつつ、日常の一部でありながらも絶え間なく変化し、常に「他なる」もの・未知のものを含むオンライン世界について、各自の仕方で人類学的にアプローチすることを試みる。授業中盤から後半にかけては、各自がフィールドワークの作業も行いつつ発表やディスカッションを行い論文執筆に向かっていく。

【授業形態】ディシプリン型  フィールド型  
MIMA Search
時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31737
CAS-FC1510S1
初年次ゼミナール文科
箭内 匡
S1 S2
月曜4限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
第1回・第2回については、PDF版シラバスの「初年次ゼミナール文科」冒頭のページと、UTOLの「初年次ゼミナール文科(総合)」コース(ログイン後の画面の時間割の下に表示)で案内する。初回授業までに必ず確認しておくこと。 ------------------------------- 第1回 ガイダンス 第2回 検索実習 第3回 文化人類学への導入 第4回 フィールドとしてのオンライン世界 第5回〜第7回 Tom Boellstorffによるヴァーチャル世界の民族誌の講読、及びフィールドへのアプローチ 第8回〜第9回 今日のオンライン世界に向かって(文献購読+講義+ディスカッション) 第10回〜第13回 ワークショップ(論文の構想・執筆に向けてのアドヴァイスを含む)
授業の方法
*全ての授業で小論文が課される。 -------------------------------- 講義、報告・討論、フィールドワーク、小論文
成績評価方法
出席、報告および議論への貢献等の平常点と小論文とで判断する。
履修上の注意
初年次ゼミナールの授業は20名前後で編成される。同一時間帯に複数の初年次ゼミナールの授業が開講される。各自が参加すべき授業の曜限はクラスごとに指定されており、その範囲で選択をおこなう。 第4回〜第6回あたりで試行錯誤しつつ研究対象を定め、第7回〜第10回あたりの時期にオンラインフィールドワークを行う。作業が過度にならないよう、フィールドワークには時間の制限を設ける※。 ※オンラインのフィールドワークは、手近なところにあるがゆえに「のめり込み」過ぎる危険性も含んでいる。本授業で求めているのは、大量のデータを得ることではなく、フィールドと向き合って他者、また自分自身をも観察しながら、人類学的な「問い」を深めることである(これこそが人類学的フィールドワークにおいて最も重要な点でもある)。前期課程の競争的環境も承知している。必要以上にフィールドに深入りすることにならないように対策を練り、安心して受講できるようにしたい。また、もし途中で何らかの問題が生まれた場合は、その時点から文献研究を主体とする研究に切り替えることも可としたい。