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最終更新日:2025年4月21日

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全学自由研究ゼミナール (「未来シナリオとリーダーシップ」)

「未来シナリオとリーダーシップ」
このゼミにおける目的は参加学生の皆さんが情報リテラシー(information literacy)を完全に体得することです。情報化・デジタル化が高度に進み、同時に不安定性がますます増す現代社会とこれからにおいて、皆さんが目標設定とその達成を出来るのみならず、我が国、さらにはグローバル社会全体に対してリーダーシップを発揮する有意な人財となることを通じ、この難局を乗り切っていくことに貢献するようになることを目標としています。この目標の達成に必須なのが上記の目的の達成に他なりません。
そうした観点からこのゼミでは常に「既存の枠組みの外側」を直視し、それについて自由闊達に議論をして行きます。このゼミにおける主役はあくまでも参加学生の皆さん一人一人です。講師からの一方通行のインプットではなく、双方向といったレヴェルを越えて、教室の中でぐるぐると議論が周るような、そんな「知の現場」を創り出して行きます。皆さんの積極的な参加を心から期待しています。
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時間割/共通科目コード
コース名
教員
学期
時限
31730
CAS-TC1200S1
全学自由研究ゼミナール (「未来シナリオとリーダーシップ」)
原田 武夫
S1 S2
木曜5限
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講義使用言語
日本語
単位
2
実務経験のある教員による授業科目
NO
他学部履修
不可
開講所属
教養学部(前期課程)
授業計画
(講義の形態) イントロダクションである第1・2講を除き、基本的に「アクチュアルなイシューに関する講師によるイントロダクション(アイスブレイク)」「折々の公開報道を踏まえた”気づき”の発表(担当グループのみ)」「各回テーマに関する研究発表(全グループ」の3部構成で行います。 これに毎回レポートを課します(3000~6000字(日本語)程度)。 (各回のテーマ) (※ただし状況に応じて変更はあり得ます。随時アナウンスしますのでチェック願います。) ●第1講(2021年4月8日(木))「イントロダクション(その1)」 →今、我が国と世界で何が本当に起きているのかを解説します。 【参考文献】特に無し ●第2講(2021年4月15日(木))「イントロダクション(その2)」 →第1講で述べた情勢認識を前提にこれから何が必要なのかを論じます。 【参考文献】特に無し ●第3講(2021年4月22日(木))「今、私たちはどこに立っているのか(その1)」 →我が国社会がどの様な状況に置かれ、その理由は何かを考えます。 【参考文献】 ・藤井義彦『巨大企業危機』(さくら舎) ●第4講(2021年5月6日(木))「今、私たちはどこに立っているのか(その2)」 →グローバル社会がどの様な状況に置かれ、その理由は何かを考えます。 【参考文献】 ・リサ・ランドール『ワープする宇宙』(NHK出版) ●第5講(2021年5月13日(木))「今、私たちはどこに立っているのか(その3)」 →上記2講の考察を前提に国連とその向こう側に広がる未来を考えます。 【参考文献】 ・岩間浩『ユネスコ創設の源流を訪ねて』(学苑社) ●第6講(2021年5月20日(木))「情報リテラシーとその周辺」 →今求められているスキルとしての「情報リテラシー」の俯瞰図を論じます。 【参考文献】 ・原田武夫『世界のエリートはなぜ、この「フレームワーク」を使うのか』 (かんき出版) ●第7講(2021年5月27日(木))「本当の過去を知る・我が国(その1)」 →知るべき過去として我が国の古代を巡る論を振り返ります。 【参考文献】 ・河内春人『倭の五王』(中公新書) ●第8講(2021年6月10日(木))「本当の過去を知る・我が国(その2)」 →知るべき過去として我が国の中世・近世を巡る論を振り返ります。 【参考文献】 ・今谷明『室町の王権』(中公新書) ●第9講(2021年6月17日(木))「本当の過去を知る・我が国(その3)」 →知るべき過去として我が国の近現代を巡る論を振り返ります。 【参考文献】 ・原田武夫『「日本封じ込め」の時代』(PHP新書) ●第10講(2021年6月24日(木))「本当の過去を知る・米欧総論(その1)」 →知るべき過去として「グノーシス主義」について論じます。 【参考文献】 ・大貫隆『グノーシス 陰の精神史』(岩波書店) ●第11講(2021年7月1日(木))「本当の過去を知る・米欧総論(その2)」 →知るべき過去として井筒俊彦の所論を振り返ります。 【参考文献】 ・井筒俊彦『意識と本質』(岩波文庫) ●第12講(2021年7月8日(木))「本当の過去を知る・米欧総論(その3)」 →知るべき過去としてイラン問題の本質から見える米欧について論じます。 【参考文献】 ・高橋和夫『イランとアメリカ』(朝日新書) ●第13講(2021年7月15日(木))「シンクロニシティと未来シナリオ」 →シンクロニシティと未来シナリオの在り方について議論します。 【参考文献】 ・ジャウォスキー『シンクロニシティ』(英治出版)
授業の方法
(講義の形態・運営方法) 基本的に「アクチュアルなイシューに関する講師によるイントロダクション(アイスブレイク)」「折々の公開報道を踏まえた”気づき”の発表(担当グループのみ)」「各回テーマに関する研究発表(全グループ」の3部構成で行います。 (ゼミ長・サブゼミ長の選任) 双方向の授業展開を可能にし、受講生・講師の双方にとって満足度の高い有意義な授業を実現するため、リーダーシップを発揮してくれるゼミ長(1名)及びサブ・ゼミ長(2名)を選任します。第3回目の授業の際に決めたいと思いますので「我こそは」と想う学生の皆さんは心を決めておいて下さい。 (作業グループへの所属) 第2回目の授業でガイダンスはおおよそ終わりますので、第3回目の授業の中で受講学生の皆さんによる作業グループを編成します。出席人数にもよりますが、おおむね3~8名程度で編成します。作業グループは毎回出題されるワークをこなすための仲間たちの集まりです。セメスターを通じて基本的にはメンバーを入れ替えませんので、そのつもりで団結してもらえればと思います。 (授業中の「議論」における基本的な態度) 大学は原則として学術・社会全体の発展のために「自由に意見・見解を表明出来る場」です。したがって以下の態度で他者の述べる論には臨んで下さい。 ・Be here now. ・Silence or absence is agreement. ・Consensus is “I can live with it.” ・Make your thinking visible. →相手に分かってもらうにはどうすれば良いか、これに集中して発言をしてみて下さい。他者に対して「影響力」を与えるにはどうすれば良いのかを常に考え抜き、発言・行動して下さい。 (講義におけるグループ別発表について) 全員で必ず作業分担を行い、全員で発表を行うようにしてください。誰かに任せるといった態度で臨むのではなく、主体的なリーダーシップを発揮する様にして下さい。 必ずパワーポイントで要点をまとめたペーパーを共同で作成し、与えられた時間内で完璧なプレゼンテーションを行うことを目指して下さい。その際、カギとなるのは”気づき”を聞く者に対してどれだけ与えられるかです。くれぐれも「一方向のつぶやき」にならない様に気を付けてください。リーダーシップの基本、それはフォロワーによる完全な理解を常に得、コミットメントを確保することで物事を動かし続けることです。そのことを忘れないようにしましょう。
成績評価方法
出席及び講義への参加態度、並びに毎回及び最終講義時に課すレポートで総合的に評価します。
履修上の注意
理系・文系問わず受講出来ますが、いわゆる英文の高級紙(クォリティー・ペーパー)の記事をある程度読みこなせることと同時に、日本語での文献・論文についても読みこなす関心・能力が持続的に必要です。また、公開情報分析(open source intelligence)の基本は「比較すること」でもあるため、日本語・英語以外にドイツ語、フランス語を筆頭に中国語、ロシア語、スペイン語、アラビア語等各国語について関心を持ち、あるいはこうした読解能力がある受講生も歓迎します(必須能力ではありません)。 そして何よりも「未来について考えること」、また「それに基づき自ら前向きに行動すること」という意味でのリーダーシップを自らの能力として行きたいと考え、実践しようとする態度が受講生には求められます。受講生の積極性に大いに期待しています。