4/18 4/25 5/2 伊藤由佳理先生「対称性の数理ー群論入門」
群(ぐん)という代数を用いると、対称性を数学的に表現できる。群はもともと代数方程式の解法に関する研究で生まれた抽象的な概念だが、今では数学のみならず、他の自然科学でも使われている。この講義では、群の定義から始め、いろいろな例や性質や、行列を使った表現について述べる。更にいろいろな数学や他の自然科学への応用例にも触れたい。
5/9 5/16 5/23 三枝洋一先生「pで割った余りの世界における方程式の理論」
高校まででは,方程式の解として主に実数や複素数を考えたことと思われる.この講義では,素数pを1つ固定し,pで割った余りのみに注目する数の世界(有限体という)における方程式の理論を扱う.このような理論は,純粋数学では特に整数論分野において強く興味を持たれているものであるが,暗号理論や符号理論などの応用数学においても有用であることが分かっている.有限体において複素数の類似を考えると何が起こるのか,有限体における2次方程式の解の個数はどのように判別できるのかなど,素朴な考察から始めて,現代整数論における未解決問題にも繋がる講義を行いたい.
6/6 6/13 6/20 葉廣和夫先生「トポロジー入門」
トポロジー(位相幾何学)とは、図形の形を大きさ・長さ・角度などの概念を無視して、「つながり方」の観点から理解しようとする理論です。この講義ではトポロジーの基本的な概念について解説します。
6/27 7/4 7/11 坂井秀隆先生「微分方程式が解けるということ」
常微分方程式の可解,可積分という概念について考える.可解性は簡単にいうと知っている函数で解が書けるということだが,微分代数の言葉を使って理解できる.可積分とは,十分な保存量を持つという条件で定義されるが,対称性などとも密接な関係がある.講義では,具体的な方程式を図鑑で眺めるように見ていきたい.